早稲田大学春秋会主催講演会へのご案内
平成29年4月15日
早稲田大学春秋会は、この度一般公開の講演会を開催いたします。
早稲田大学春秋会は昭和26年設立、学祖大隈重信老侯の建学の精神を継承し、母校早稲田大学の重ねきし光輝ある歴史と伝統及び先哲の偉大なる業績を益々世に広め、さらにこれを高揚して、次代に伝達すると共に会員相互の親睦を図り、母校早稲田大学の発展に寄与する事を目的とする早稲田大学校友会公認の稲門会です。 講演は、早稲田大学出身唯一の駐米全権大使であった埴原正直が、戦間期(1918~1939)において世界平和の建設に心血を注いだ功績についてご講演をいただきます。 是非、ご興味をお持ちいただいて、早稲田キャンパス3号館801教室へお越し下さいますようお願い申し上げます。私ども一同心から皆さまをお待ち申し上げております。
会 長 海老沢勝二(昭和32政経) 会長代行 鴛海 量良(昭和37政経) 幹 事 長 諸江 昭雄(昭和38 法)
記
日 時:平成29年6月10日(土) 講演会:3号館8階801教室(予定)13:40~14:40 (受付13:20) 演 題:「排日移民法」と闘った外交官 ~1920年代日本外交と駐米全権大使・埴原正直~ 講 師:チャオ埴原三鈴:元マッコーリー大学教授
【講師略歴】早大政治経済学部卒、カリフォルニア大学バークレー校大学院修士、総合研究大学院大学にてPhD。マッコーリー大学(シドニー)日本学科長、日本教育研究センター長を経て2007年退官。埴原正直の弟弓次郎(早大卒、古河銅山副社長)の孫にあたる。シドニー在住。 著書:「『排日移民法』と闘った外交官 埴原正直」 藤原書店 2011年 「The Turning Point in US-Japan Relations Hanihara’s Cherry Blossom Diplomacy in 1920-1930」 Palgrave Macmillan, New York, 2016
【講演内容】埴原正直は1876(明治9)年8月山梨県南アルプス市出身。1897(明治30)年、東京専門学校(現早稲田大学)政治学部英語政治学科を優等首席で卒業。43才で外務次官、1922(大正11)年12月に46才という日本外交史上最も若くして、しかも、早稲田大学出身唯一の駐米全権大使となった。前任者はいずれも幣原喜重郎であった。1923年12月、米議会に提出された新移民法案(いわゆる排日移民法)に含まれる排日移民条項は、人種差別であるとして修正を求め、埴原正直は議会を相手に華々しく闘った。結果的に彼の(日本の)要求は通らず、翌年1924年4月に可決されたが、彼のフェアプレーとも言うべき闘いは、米国内の多くの良心的リベラルな知識人やマスメディアに称賛され、米国の名門ブラウン大学から名誉博士号を授与されるに至った。にもかかわらず、彼の優れた功績は、わが国の歴史に埋没されている。何故か? 今回は、世界的激変を迎えた戦間期(1918~1939年)外交の渦中にあって、日米両国の協調こそ世界平和の要と信じ、その建設・維持に心血を注いだ外交官についてお話をしていただく。
《連絡先》鴛海量良(オシウミ カズヨシ) 090-4396-1596 aloha.cpa.oshiumi@nifty.ne.jp
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