横浜に行った帰り、新幹線の時間まで1時間あったので、東京駅から出て真冬の丸の内を散策しました。内堀まで行ってみると、なつかしい白鳥のカップルが優雅に水面を滑っています。
しばらく見ていたら、後ろに小さなやつが3羽。黒く見えるのは白鳥のヒナか?アヒルの子って、白鳥のヒナが黒っぽいからじゃなかったっけ?
でもよく見ると、子どもじゃなさそうだし。
これってキンクロハジロかな?
まちがいなくキンクロハジロだ。
金色に見える目。黒い体。白い翼。後頭部に辮髪のような長い羽が垂れています。それにしてもわかり安すぎる名前ですね。庄内地方でも冬の水鳥として渡って来るのですが、用心深くて、こんなに近づけません。都会のほうが人馴れするのでしょう。横浜でも、金沢区富岡の船溜まりや、釜利谷の宮川などにいたものです。よく似ているけれど茶色いホシハジロというのもいました。
こちらは白鳥。皇居の白鳥です。
冬鳥のオオハクチョウやコハクチョウではない、ヨーロッパ産のコブハクチョウです。小学生のころ、少年合唱団に所属していて、NHKがあった内幸町や録音スタジオがあった日比谷に行くとき、都バスが半蔵門から日比谷までお堀に沿って走りました。そこでは必ずこの白鳥が見られたものです。
この白鳥は鳴かないことで知られていて、ヨーロッパでは、白鳥が鳴くのは死を覚悟したときだけと言われています。シューベルトの最後の歌曲集が「白鳥の歌」なのはそのためです。日本の白鳥の頸はまっすぐですが、コブハクチョウ、特に雄は優雅にカーブしていますね。翼を膨らませて水面を泳ぐのも特徴で、バレーでもこのポーズをします。
PS:キンクロハジロについて、「白い翼」と書きましたが、写真を見ると、白いのは翼ではなくて脇腹のあたりのようですね。腹は水中にあるので、どこまで白いのかはわかりませんが。命名者が翼が白いと勘違いしたのでしょうか。「金、黒、羽白」なんて、どのみち安易な命名だとは思いますが。