先週の日曜日は積雪が残っていたのに、今日は積雪ゼロ。この冬は積もっていは解け、積もっては解けの繰り返しです。
先日、雪がなくなった森で奇妙なものをみつけました。古い切り株(コナラかエノキと思われます。)に生えたキノコです。
キノコは種類にもよりますが、乾燥でさせないかぎり、すぐに傷んで消えてしまいます。ですから秋に生えたものが雪の中に埋もれていたとは思えません。新鮮なのです。旨そうでもあり、不気味でもあり。そもそも真冬にキノコが生えるものなのか?
調べると、真冬に出るキノコもあるそうで、代表的なのはエノキタケだそうです。これはそのエノキタケなのかもしれません。
でも市販されている、白いもやしのようなエノキタケとは全く違いますよね。
小学生時代に、エノキタケを栽培したことがあるのですが、そのエノキは傘が開いてしかも茶色でした。そのエノキタケは、科学雑誌に紹介されていたもので、おがくずと米ぬかで菌床を作り、それを壜に詰めて栽培するというものです。まだ研究段階ながら、希望すれば種菌を送ってくれるとあり、研究所の住所も紹介されていたので、現金封筒で申し込んだものです。
苦労しておがくずと米ぬかを手に入れて、煮沸消毒して作った菌床は、結局菌が着生しなかったので、種菌の壜をそのまま押し入れに入れて育てたら、キノコガ育ってきました。初めは白いもやし状でしたが、マッチの頭のような頭部が開いて茶色い傘になりました。
森で見たキノコはそれに比べても大きくてたくましいのですが、野生のものならそうなるのかもしれません。
結局、わからないままなのですが、どっちみち野山のキノコは鑑賞にとどめ、口にしないことにしています。
でも、あらためて、市販のエノキタケは野生のエノキタケとは似ても似つかないものに変わってしまっているのだなあと感じたのでした。他の菌床栽培のキノコも、野生のものや原木のものに比べると「品種改良」が進んでいるものがあるように思います。当然、野趣は失われてしまっているでしょうね。