春のスナップから
ヤマウルシのハート型の葉痕が、赤く色づいてきました。
アカバナマンサク(外来種)
散歩道に咲いたキクザキイチゲ。キンポウゲ科アネモネ属です。なるほどアネモネに似ています。
森には山菜のナルコユリが出てきました。ここではアマドコロと呼ぶ人が多いのですが。どちらもよく似た山菜です。そしてハッチくんの好物です。
さて……酒田市内にはいわゆる家電量販店が2つります。先に出店していたA社は、転居以来何度も利用したのですが、製品を選ぶときにあれこれ質問するのが次第に煩わしくなってきました。パソコンの買い換えを例に挙げれば、こちらは完璧に初心者であるがゆえに、何をどのように質問すればよいのかさえわからない心境なわけで、店員を呼び止めるのにも気後れしてしまうのです。そんなとき、「何かお困りですか」などと声をかけてくる店員はまずいません。わざと目を合わせないようにしているのではないかと思うほどのよそよそしさで足早に通り過ぎるので、「売る気があるのかこいつ?」と内心毒づいてしまいます。
ある時、女性の店員だったが、あまりにも上から目線の対応に、もうこの店は利用するまいと心中固く誓ったのでした。(そのころにはすでにB社が出店していたこともありますが。)
それからはB社の店を利用するようにしたのですが、さすがにもう利用する機会は減っています。
それよりも家が築後10年を超え、電気周りの修理や取り換えが必要になってきました。こんな場合、売れば終わりの量販店は役に立ちません。
先日はカーポートに照明をつけることにしました。どこに取りつけるか、それにはどこから配線するのか、素人考えはあるが専門家の意見はどうか。そこで、近所で評判の電気店に連絡してみたら、若い店員がやってきました。丸顔の童顔で、高校を卒業して間もない感じです。その高校とは、散歩の行き帰りに近くを通る県立の総合高校で、数年前に工業高校もここに合併されたのです。彼は翌日、同僚と共にやってきて、テキパキと配線し、柱にスイッチをとりつけるなど、おおむねこちらの希望通りの仕事をしてくれました。
隣に住む義理の叔母が、彼らの仕事ぶりを聞きつけて、エアコンの修理や取り換え、テレビの取り換えなどを頼み、ついでに古い石油タンクの廃棄など、電気屋さんに頼むのはお門違いだろうと思うようなことまで頼んでいました。廃棄した古いテレビはまだ使えるので、わが家の2台目にしようということになり、使うことはなさそうだけれど2階に運んで調整してもらいました。
気の毒になるような細々した頼みごとにも笑顔で応じてくれる彼には、小母さんたちのファンも多いようです。息子か孫のように思え、便りにもなるし放っておけない気持ちにもなるのでしょう。
量販店で心のこもらないマニュアル敬語を駆使されても、高齢化が進む地方都市では売上げは伸びないでしょう。流行の「絆」という言葉は好きではないけれど、技術を活かした誠実で地道な仕事ぶりが口コミで伝わり、次第に人脈を広げていくのだと実感します。
テレビの調整を終えた彼に、「こき使ってばかりで悪いね」と言ったら、「どんどんこき使ってください」と言って、さわやかな笑顔を残して帰っていきました。こりゃあ小母さんたちに愛されるわけですね。