キツツキが開けた巣穴。
この森に多いアオゲラでしょうか。去年は別の場所に巣穴があり、しばらくアオゲラが守っていましたが、あまりの人通りの多さと、ムクドリが横取りしようと狙ったりしてついに放棄してしまいました。
キツツキは雄がたった一日で巣穴を彫って雌に提供するらしいのですが、この穴も気に入ってはもらえなかったのでしょう。キツツキは枯れ木や枯れかかっている木に巣穴を彫り、枯れ木に潜む虫を食べ、雄はさえずる代わりに枯れ木をたたいて楽器にする。枯れ木なしには暮らしていけない鳥ですね。(時々聞こえてくるキツツキのドラムの音は、音の高さも響きもまちまちです。選んだ木の状態で違うからですね。昔、住宅街で奇妙に甲高い音がしているので発信源をさがすと、コゲラがテレビのアンテナをつついていました。勤続だからよく響くのですが、キツツキが耳を悪くするのではないかと思うほどの甲高さでした。)
酒田はヤブツバキの日本海側の北限らしいのですが、森にはたくさんあります。首都圏と違って咲き始めるのが遅く、桜が咲くころと重なります。主に赤い一重咲きですが、時々八重咲きのものもあります。そして、源平咲きというのか、一株に赤い花が咲く枝と、白い花が咲く枝のあるものがあります。これはそのうちの白い花です。白といってもどの花にも赤い絞り模様があるのですが。
ところで次の2枚の写真を見てください。
ヤマブキの写真はピントが甘いというか、ピンぼけな感じがあります。
実はカメラを替えました。今までのカメラがシャッターがおりなくなったのです。今時のデジタル一眼は光が足りないとか、被写体が近すぎるなどの時はシャッターがおりないのですが、接写でもなく昼間の風景なのに撮れないということが続き、これはおかしいと思って修理を依頼したら、「2~3万円かかる」ということと「旧製品なので部品がない場合、修理不能になることも」という見積もりが届きました。発売10年で「旧製品」とは、アナログ時代には考えられないことですが、それなら買い換えようと決意しました。(レンズはそのまま使えるのでボディだけですが。)
さっそく、撮ってみたのがヤマブキです。被写体までの距離を測る測距点というやつがたくさんあります。(新しいカメラでは45。)そのため接写でも奥行きのある被写体では平均値的なところにピントが合ってしまうのでしょう。動物を撮るとき、目にピントを合わせよというのですが、これではそれもできないでしょう。
そのため、今までのカメラでは中央の1点だけを活かすような設定をしていました。その部分に被写体を据えてピント合わせをするのです。今回も分厚い取り説をめくって、なんとか設定して試したのが桜の写真です。
プロの写真家は、その都度さまざまな設定をするのでしょうが、歩きながらしか撮れないぼくは、いつもこの設定のまま撮っています。
それにしても、カメラはデジタル化されてから、いわゆる家電の一種になってしまったのだなあと寂しい思いをしています。メーカーみずからが製品に愛着を持たなくなってしまったのかと。