週末にはまた台風がやって来るそうです。24号は太平洋に抜けていったので、庄内地方は西から涼風が入ってさわやかです。月山に行ったという知人から「紅葉がすばらしかった」という報告。台風の直撃を受けたらチャンスを逃してしまいそうです。そこで、鳥海山に紅葉チェックに出かけました。
鳥海山南麓を登る「鳥海高原ライン」を滝の小屋駐車場まで上り、徒歩で小屋の周辺を散策してみようという計画です。
紅葉は標高1,000M付近の森林限界あたり(東北の山は、森林限界の標高が低いのです。)で始まっていました。山の紅葉はこの森林限界の上下で表情が異なります。樹木が育たない上では、笹の緑、灌木の黄色、赤、そして草紅葉と呼ばれる草の褐色が点描画のように散りばめられます。これは下界にはない光景ですね。
限界より下は、主にブナ林の紅葉(気象条件の違いで年によって赤、黄色、褐色と変化が見られます。)の中に点在するウルシ、カエデ、ナナカマドなどの鮮やかなな紅葉が見られます。
今回は森林の本格的な紅葉はようやく色づき始めたばかりで、限界付近の紅葉が見ごろかな、というところだったわけです。
まず山麓の大台野からの光景。ここはススキの名所です。
大台野
以下は標高1,000M付近です。
草紅葉とブナの紅葉
滝の小屋
滝の小屋
散り楓
小屋の前でトノサマバッタを見つけました。何十年ぶりでしょうか。
トノサマバッタ
子どものころ、夏の終わりごろ原っぱに現れて、よく追いかけて捕まえたものです。東京の子はトノサマバッタとは呼ばず、なぜか「オートー」と呼んでいました。大きくて立派で、まさに殿様ですね。仮面ライダーのモデルはこれ?
ちなみに、庄内では上品だと言われる城下町鶴岡なら、殿様を親しんで「殿はん」と呼ぶので、このバッタも「殿はんバッタ」と呼びそうなものですが。
ところで時々話題にするイーグルウォッチャー、別名ワシラッチの人々です。
イーグルウォッチャー
この日はウィークデーなので少ないのですが、駐車場の一部を占拠してイヌワシ観察に没頭しています。鳥海山にはイヌワシのペアが一組いて、彼らは熱心な人だとほぼ毎日、観察に通っています。彼らが日がな一日、そこで時間を潰していようと、彼らが何のために観察しているのかさっぱりわからなかろうと、他人の生き方を批判するつもりは毛頭ないのですが、登山やトレッキングの人が駐車スペースがなくて困っていても意に介さなかったり、こちらが熊ベルの音をさせるのも迷惑かなと忖度してしまったり。こちらは気にしないわけにはいかないのです。ですから、彼らももう少し他の人を気にしてくれたらなあ、と思うのです。もちろん言葉を交わして、なかなかいい人だなあと思う人もいるのですが。
いちばん知りたいのは、この人たちは研究目的なのか、単なる暇つぶしなのか、研究ならどこかに論文なり写真なりを発表しているのなら、知りたいと思うのですがね。