日本海側は時雨の季節です。高校の古典の授業で、時雨とは晩秋から初冬にかけて降る雨で、降ってはやむ変わりやすい雨だと説明を受けた記憶があるのですが、実感がもてなかったものです。
西高東低の冬型の気圧配置のとき、日本海に「すじ状の雲」が発達しますが、それと関連するのでしょうか、激しい雨が降ったかと思うと、数分後には太陽が照るような天気になります。そのため、一年でいちばん虹を見る季節でもあります。これは朝6時の虹です。
知人が「先日、仙台まで往復したとき、虹を見た」と話してくれました。「あんな二重の虹、初めて見た」と言うので、「酒田人は、なにか落ちてないかとい足元を見つめて歩くから、あまり見ないんだろ」と突っ込んでおきましたが。
虹はいつも二重で現れるのですが、外側の虹は色が薄いので見にくいだけなのですが。
ところで、坂田も空き家問題が深刻になってきました。酒田にはツタのからんだ古い家がたくさんあります。わざわざ植えてからませたものか、自然にからんでしまったのかわかりません。放置された松の木にもツタがからんでいるほど、もともとツタが多いところなのです。
「ツタのからまるチャペル」と聞くとモダンな印象ですが、現実にツタのからんだ家はとても陰気に見えます。蚊がぶんぶん飛び回っている印象も受けます。そのツタの家が、、美しく変身するのが紅葉の季節です。
これは空き家ではなく、酒田名所の米倉「山居倉庫」の事務室か社屋なのですが、倉庫の背後にあるケヤキの落葉も進み、こんな絶景が出現します。
建物の横の石畳の勾配は、米俵などを積み下ろしする場所です。
荷は小鵜飼舟(こうかいぶね=おしんが酒田まで下ってきた小舟)でここまで運んで倉庫に貯蔵し、港から千石船で積み出されたわけです。