東北電力が原発の地元である青森県東通村に、企業版ふるさと納税制度で4億円寄付するそうです。近ごろ政権の提灯持ちのような報道姿勢が目に余るNHKもさすがに３月20日、トップニュースで伝えました。といっても早朝５時のラジオニュースでしたが。
　豪華な返礼品などで射幸心を煽るようなふるさと納税には「それは反則だ」と思ってきたのですが、さすがにこれは露骨です。腹立ちまぎれに思わずかけ布団を蹴りとばしてしまいました。村長や東北電力がどう言い募っても、これは原発の再稼働に反対する地元の声を封じるための口止め料じゃないですか。
　ぼくの出生地、福島県双葉町は、大震災に伴う爆発事故によって、東京のために電力を作ってきたという世間知らずなプライドをズタズタにされ、原発立地としての交付金や、事故の保証金を受け取ったことさえ散々批判されてきたのです。もし東通村原発で事故などが起これば、どんなバッシングを受けるかわかったものじゃありません。第一、原発の危険性（村にとどまらず、日本全体、地球全体に及ぶ危険性です）を脇において、目先の利益を追ってはいけません。
　そもそも村長が言う「村の創生事業」とは原発作業員のための民宿や旅館など再稼働を前提としたものであり、そこに電力会社が寄付するわけですから。
　こういうのって、世間では賄賂と言うのではなかったかな？それを「ふるさと納税だから合法」というのはあまりに姑息であり不可解です。反則！即刻退場ではないでしょうか！