花の山とも呼ばれるある山を訪ねました。そこには、盗掘などによって激減している貴重なミスミソウ(オオミスミソウ)が自生しているのです。
まだ新緑ではない山には野鳥の声も少なく、ユキツバキが真紅の花を咲かせてrいました。中腹を過ぎると、ぼつぼつミスミソウの花に出会います。
盗掘されるのは、この花が変異を起こしやすく、花の色や花弁の形が1株ずつ異なっているためです。かけあわせによって新品種を作り出すことができ、それに高価な値がつくのだと思います。
鶴岡市大山地区の高館山にもミスミソウが自生しますが、盗掘によって荒らされるので、自生地の周囲を厳しく囲み、シーズンにはパトロールまで出すのに、毎年盗掘の被害があるということです。
たしかにホームセンターの園芸コーナーで、一鉢数千円の値がついているミスミソウを見かけます。店では「ユキワリソウ」と呼び、山形県内でもユキワリソウのほうが通りが良いのですが。
この山も、ピンクや紫の色の濃い花や、形が珍しいものはなくなったという人もいますが、無粋な囲いや監視の目はなくて、心静かに鑑賞することができます。この日も、秋田県から30人のツアーが来ていました。山形県の山にはまだ花が咲かないから、この季節には毎年ここに来るのだと言っていました。
今回見つけたミスミソウのバラエティです。
下山した時、登山口の渓流に覆いかぶさる木の枝に、小さな鳥の集団がいました。カメラを向けると、秋田のグループの一人が「マヒワではないか」と言うのです。トリミングして拡大すると、確かにマヒワです。冬にやってくるという冬鳥ですが、人里では見ることがほとんどない珍しい鳥なのだそうです。黄色いのが雄、白いのが雌です。
ところで、先日出会ったジョウビタキは、距離2メートルまで近づくことができました。ピントがバッチリだったので、思いきり顔を拡大すると、こんなにかわいい顔です。ジョウビタキといえば気が強い強面のイメージなのですが。しかも雄。