昨年の「モリ・カケ問題」にしても、今国会の「サクラを見る会」にしても安倍首相の論点すり替え、はぐらかし答弁、しまいには野次とあまりにもの品位のなさは、どこかの大統領と同じ、議論にも値しません。
しかし、こんな政権でもいまだに世論調査によると40％強の支持率があります。

　そこで気になるのが、官僚たちです。忖度か何か知りませんが、政権にとって都合の悪い公文書を改ざんしたり破棄したり、自殺者まで出しているのに知らぬ存ぜぬです。
太平洋戦争を始める前、日米の経済格差はGDPで約7倍、鉄鋼の生産能力は約12倍、自動車の生産台数は実に100倍以上、自国には石油の貯蓄量は1年半分しかない。こんな状況でアメリカと戦っても勝算などあるわけないと当時、権力の中枢にいた人間（官僚）や一部の知識層は分かっていた。確かに海軍や陸軍の中にも異を唱えた人たちもいたのだが、プロパガンダによる一般国民の声と人事権を使った抹殺によりその声は消され、そして勝算などない無謀な戦争へ突入していった。
「悪事は悪人によって行われる」ものではない。むしろ「悪事は普通の人々、善人、凡人によって遂行される」という格言があります。

　80年隔てたこの政治・社会状況が相似形に見えるのは私だけでしょうか。