令和2年4月3日発行・早稲田大学春秋会事務局
新型コロナウイルス感染症拡大防止のために、早稲田大学および早稲田大学校友会より、イベント自粛要請等がなされております。そのため、諸情勢等から、春の墓参会を中止いたしました。
また、第126回早稲田大学春秋会総会を延期することといたしました。総会と秋季大会を兼ねる方向で再検討したいと存じますが、今後のイベント開催については、あらためて書面等にてご案内申し上げます。
会長代行 髙原 孝
第126回早稲田大学春秋会総会は延期いたします 本件に関するお問い合わせは事務局までお願い申し上げます。
事務局アドレス oishi-kaikei@voice.ocn.ne.jp 大石携帯 090-7220-5954
~第96回東京箱根間往復大学駅伝・応援報告~令和2年正月二日、往路「華の二区」権太坂上応援
今年も例年通り保土谷権太坂で箱根駅伝を応援した。
朝の保土谷駅の様子は例年と違っていた。スタートの大手町読売新聞社前の様子を伝えるTVは置いてなく、甘酒の振舞もなくわずかに読売の出場校記載の小旗が配布されるのみだった。ターミナルにも例年道路沿いに並べられる各校の旗が掲げられていなかった。駅周辺は閑散としていた。先輩達から受け継ぐ権太坂のいつもの場所に行った。すでに髙原、小髙、守屋夫妻、寺﨑さんらが準備をしていた。古川さんが今年も日本酒を差し入れてくれた。山藤さんは奥さんお孫さんと一緒に早稲田の応援に加わった。嘗てこの場からはみ出るほどに集まったが今回は低い前評判のためか淋しい人数だった。 周囲には日大、帝京大の職員やチアガール部員たちが大勢場所取りをしていた。
幡は今年からガードレールに縛り付けることが禁止されたため集まった人数分しか幡を掲げることができなくなった。地元の女性画家の人が“早稲田は人が減りましたね”と話しかけてきた。そして我々の準備を最後まで手伝ってくれた。若いころ早稲田にあこがれていたそうだ。
大手町スタート時刻を過ぎて間もなく諸江さんから携帯に弾む声でレースの展開の連絡があるたびに、早稲田の健闘の喜びを分かち合った。2区にリレーされる9時を回って程なくすると沿道の声援が身近に聞こえてきた。いよいよ選手が近づいて来た。機動隊のバイクに先導されて先頭集団が現れた。そのなかの早稲田の太田智樹君(浜松日体高4年キャプテン)が今年の箱根駅伝を堂々と牽引していた。平然とした表情は去年18位の屈辱を微塵も感じさせない。風格を感じた。ヘリコプターの音、思い思いに母校を応援する沿道の人の声援、追尾して叱咤激励する各校の監督のマイクの声の混然としたなかで機動隊に先導されて走る選手たちは屋号の声を掛けられて舞台に立つ歌舞伎役者のように見えた。遅れた集団の選手たちへの声援も絶えなかった。去年総合6位で今年東京六大学唯一のシード校出場の法政の選手が走り去ると会場は再び静寂に戻った。最後まで早稲田の横断幕を手伝ってくれた地元の人に礼を言って片付け始めた。
近くのレストランで6名の打ち上げを行った。早稲田の今年の健闘を乾杯した。同時に嘗て権太坂に来られた諸先輩や会員の人に想いを馳せた。打ち上げ後髙原会長代行の案内で小川先輩の事務所を訪問した。
なお、権太坂の集合場所で春秋会員が早稲田の校歌を歌って選手を迎える準備をしているとき現場に潜り込んだ他校の応援者から「早稲田うるさい!」と一喝される場面があった。春秋会の歴史にない現象のはずだ。(川崎大八記)
(参加者)(敬称略あ順)川崎大八、小髙俊久、髙原孝、寺﨑敬市、守屋孝夫妻、山藤卓夫妻お孫さん(以上9名)
~早稲田大学春秋会 新春の集い~ 2020年1月26日、二十四節気の「大寒」を過ぎることまだ六日、時折小雪がチラツク冷えきった曇天の中ではあるが、せめて無風状態であったことが参加者の出足に幸いした。
世話役、役員一同は準備のため早くから三々五々と集まり、午後2時には恒例の「紺碧の空」石碑への献歌式を滞りなく終了、会場である大隈会館1階のレストラン「楠亭」へ向かう。
受付、配布資料等の準備作業は手際よく完了するも、関東一帯を覆う寒波のためか、開催時刻の午後3時までの間、参加者の出足はやや遅い。
当日キャンセル者が5名程出たが、ほぼ定刻通りに恒例の「新春の集い」が開始された。
今回は第一部『講演会』、第二部『懇親会』の二部構成である。共に同一会場で行い、当会の会員を主体とした近しい間柄での和やかな会としたが、当日の実績総数は56名(講師含む)と昨年実績(37名)に比べ大幅に増え、賑やかな集いとなった。
以下、順を追ってそれらの概要を記す。
1. 『講演会』司会: 諸江昭雄 幹事長 時刻: 15:00~16:15
1) 会長挨拶(海老沢勝二)
本日は大した降雪もなく、良き「新春の集い」を迎えることが出来た。平成から令和へ移り、心を改めて、夢と希望を持ちながら皆さまと共に過ごしていきたい。しかし、最近は何が起こるか分からない!特に、中国武漢で発生した新型の肺炎ウィルスは、旧正月の最中に大変な事になっている。振り返って見ると、1964年東京オリンピックから半世紀以上も経ってしまったが、愈々今年は7月24日より東京オリンピック・パラリンピックが開催される。一方では、世界の情勢はどうなっているのか?米国トランプ政権(これは本日の渡部先生ご講演テーマであるが)の行方は如何に? 英国のEU離脱後の世界は如何に?など、様々な難局に立ち向かわねばならない状況にある。決して他人事ではなく、皆さんと共に使命感を以て、現実を直視しながら考えていきたい。
最後に早稲田スポーツについて。11日のラグビー決勝戦、明治を45対36で下し、日本一となる。栄光の早稲田を歌って久々に元気が出た。また、正月早々の箱根駅伝では7位入賞、堂々とシード校入りを果たした。あくまでも文武両道の早稲田だが、良きリーダーを迎えて、スポーツがもっともっと元気になって欲しい!
2) 講演 【演題】 トランプ外交と国際情勢【講師】 渡部恒雄 (笹川平和財団 上席研究員)
【講演概要】(谷中竜雄会員メモ)
始めに、父親である渡部恒三氏(春秋会前会長)との逸話、そして恒雄氏ご自身の出身地でもある会津について語られた。父からは、後を継いで議員になれ、と言われた事がないという。この裏には、二世議員がいない会津の伝統がある。竹下自民党総裁の後継に推された際、「本の表紙を変えても、中身が変わらんでは駄目だ」と言い放った伊東正義氏も又会津出身の政治家だが、自身の後援会解散の時には、秘書であれ、親族であれ、一切我が名を語るなと厳しく戒めたそうである。
そこから話は、1988年の米国留学へと移る。母親が営む歯科医院を継ぐつもりで、東北大学歯学部を修了したものの、地元には生計を立てられるだけの患者が見込めない。それならばと、日米貿易摩擦が大きな問題となっていた当時勢、その原因と解消を探るべく、海を渡った。そうして留学、更には現地シンクタンクで働きつつ、米の外交を貫く基本姿勢を確りと見て取った。それ即ち、米の世界No.1の保持である。その為にNo. 2の台頭を許さない、No. 1を伺わせないよう叩く。その姿勢の下、80年代は日本・西独、その後は伸長して来た中国がターゲットとして検討され、更に2001年のテロを受け、中東にベクトルが集中した、と語る。
そして、話は本日のテーマに移っていく。トランプの行動は、全て再選する為にある。となると、彼の支持基盤に応える政策、それが一にも二にも優先される。支持基盤とは、GAFAに代表されるインターネット企業と対極にある重工業の労働者。加えてリベラル、つまり女性・性的少数者・黒人の権利拡大等に不安を抱く白人男性。そうやって見ると、貿易赤字解消への注力、過激な差別発言は理解できる。これらのトランプの特質に加えて、歴史の潮流の変化も見逃せない。ジョン・クインシー・アダムス第6代大統領下での国務長官モンローの外交理念、「モンロー主義」と称されるそれは、米国と欧州大陸の相互不干渉を唱えた。トランプ外交も又、世界の警察官を止めると言い出したオバマからの流れを継ぎ、そこに回帰しようとしている。その一つの表れが、昨年10月の米軍のシリア撤退であろう。つまるところは、米国の卓越した地位への最大の脅威となっている中国の封じ込めである。その為に、限られた資源を集中していく、そういう方向に舵が切られているのだ。ただ、あくまで封じ込め、関係を切るという事ではない。そもそも、米中の経済的関係は非常に深くなっており、最早切ろうとしても切れるものでもない。仮に切ったとして、結果、中国独自の市場でも作られようものなら、とてつもないマイナスとなる。そんな米中間にあって、日本は、豪・印・東南アジア、米或いは中国中心の秩序から少し距離をおきたい国々との連携、これによってインド太平洋秩序を実現させていくのが上策であろう。これこそミドルパワー外交、強くも弱くもない国が採る策である、と言う。そこから更に、米中両国と戦った数少ない国、日本とベトナムについても話が及んだ。曰く、ベトナムが賢かったのは、「負けない戦い」をした点であり、一方日本は勝とうとしてしまった。この二つの戦い方には大きな差がある。
また、イランのソレイマニ司令官殺害に端を発した動乱に関わるトランプの事情についても語る。これまた、彼の支持基盤であるユダヤ系シオニスト(娘婿のクシュナー上級顧問もユダヤ人)は対イラン強硬派。なので、戦争は望まないが、かと言って譲歩姿勢もみせられない。それが、経済制裁の強化は打ち出すが、イラクの米軍基地に対するミサイル攻撃への軍事報復は行わないという対応に繋がった。こうして見てくると、トランプ外交は必ずしも予測不能なものではないが、やはり大きな懸念があろう。それは、マティスやケリーを馘にしてしまった様に、賢人の助言を用いないという点である。これこそトランプ最大の欠点であり、この一点を以て大統領に相応しくないと言うべきだ。
最後は、聴講者から挙がった質問に対しての応答。
中東へのエネルギー依存度が下がったから、撤退等の動きも出ているのか?という問いに対して、「その通り!」と応え、更に加えて、テロの脅威が「喉元過ぎれば」という状況になっている、と言う。次に、政治家の資質(リーダーシップ)に関する問いには、政治の要諦について至言。即ち纏まれば勝ち。ただ、その纏まるのが難しい。それが出来るのが優れた政治家である、と。
トランプ外交の核心が明示されることで、そこから巻き起こる国際情勢の渦について良く理解できた。幹と枝、原因と結果、それが確り伝わる充実の講演であった。
2. 『懇親会』司会: 青葉ひかる 副会長 時刻: 16:30- 18:00
1) 会長代行挨拶(髙原孝)
本日の「新春の集い」に因んで、春秋会発足の経緯を簡潔にリマインド、即ち、終戦後の昭和26年に元早稲田応援部の諸先輩が、続々と戦地より帰還され、独立して「春秋会」を立ち上げた。来年は、丁度創立70周年となる。この節目に当り、当会の今後の在り方について皆さまと共に考えていきたい。
2) 新入会員の紹介
村山豊(武蔵野稲門会員)氏より元気良く簡潔に自己紹介と春秋会入会への経緯を説明して頂いた。
3) 乾杯(寺内清高副幹事長)
乾杯の音頭は寺内清高氏、同氏は奥様のご実家が酒蔵(権田酒造)を営まれ、数年前より、銘酒「直実」を提供頂いている。今回は、令和二年初搾りの特別純米原酒(特別限定醸造-大辛-)を提供頂いたが、これは、昨年の美酒早慶戦(79社蔵元参加)にて見事準優勝されたものと同種の酒とのこと。
通常の辛口は「日本酒度」が6~9(甘口は0~5)であるのに対し、本品は何と18.5を記録した超大辛として絶賛されたと言う。因みに、原酒の「アルコール度数」は19%程度で、通常はこれを水で薄め、12~13%で販売しているとのことであった。上記解説後、簡潔で力強いご発声により、一同「乾杯!」、愈々新春に相応しく和やかな酒宴が始まる。
4) 歓談、情報交換など
今回は、特に学生や外部の校友には声を掛けず内輪の会としたため、時間の許す限り、ゆったりとした雰囲気の中で、会員同士がじっくりと近況を語り合う姿が目立った。
5) 校歌斉唱(石田明人副幹事長)
石田氏独特の前口上が朗々・粛々と語られ、会場全体が一瞬静まり返る。やがて厳かに前奏曲が流れ、同氏の指揮により参加者一同の、歳を忘れた、大きく元気の良い歌声が響き渡った。
6) 閉会の辞(伊藤哲子相談役)
久々に元気の良いお姿で参加された伊藤姉より、新春の集いに相応しい一句「初夢や 天馬となりて地球掃く」をご披露頂く。そして、力強くも簡潔な最後の締めのお言葉にて、心地好く、無事に「新年の集い」を終了した。以 上(片岡冬里記)
参加者(敬称略あ順)青葉ひかる、安藤良男、安楽明郎、石澤一郎、石田明人、石田菊香、伊藤哲子、猪瀬敏彦、梅原俊治、海老沢勝二、大石和礼、太田利雄、小野沢純一、小野寺敏、片岡冬里、片山留偉、加藤善髙、輿水敦、小太刀昌雄、後藤臣彦、今野一男、齋藤徹也、柴田親宏、鈴木宏治、鈴木徹、鈴木敏雄、髙原孝、田坂忠俊、田中日出男、土倉享一、手塚善雄、寺内清高、寺﨑敬市、中尾公一、中川幹雄、中村哲三、中西剛、南雲靖夫、並木隆史、成瀬晴代、西原春夫、西村弘美、野中信男、信井文夫、荻原和之、馬場正彦、松崎淳、松原邦博、南丘喜八郎、三室直人、村山豊、諸江昭雄、谷中竜雄、山口光朗、渡部眞之助(以上55名)
~初めての墓参会中止~ 平成13年に入会し、そのときから墓参会の幹事を任され、以来ずっと春と秋に墓参会を開催してきましたが、この度のコロナウイルスの問題で初めての中止となりました。とくに春の墓参会は桜も楽しみにしていたので残念です。秋の墓参会はさすがに大丈夫と思います。
みなさまの参加をお待ちしています。詳しくは8月発行の次号に掲載いたします。(大石和礼記)
~~春季東京六大学野球・早慶戦の応援~(予定)
開催中止もしくは延期等の可能性がありますので、
一般財団法人 東京六大学野球連盟のホームぺージ
https://www.big6.gr.jp/index.php
にて開催状況をご確認ください~ 学生応援席にて応援、試合終了後は希望者にて懇親会(*)を行います。
*諸情勢を鑑み、懇親会を開催しないこともあります。
日 時:令和2年5月30日(土)午前10時00分
集合場所:JR信濃町駅改札口前
参加費用:1,000円(入場料、応援用具代)なお、お弁当は各自で調達のこと
※第1戦です。お間違えない様に!!応援参加希望者は5月18日(月)迄に下記のいずれかにお申込み下さい。
申込先:春秋会事務局もしくは髙原会長代行090-4948-7309
~会員の近況~ 会員皆様の近況やお知らせをほんの一部ですが、紹介いたします。
浅井 潤・軽井沢の文献を多方面にて探しております。ご提供いただけたら幸いです。
安藤良男・健康維持のためゴルフを継続しています。台風の影響もありコースには15回きり出られませんでした。
石澤一郎・「荒ぶる」早稲田大学ラグビー日本一!感動、感激、感謝。1月11日、新国立競技場で生観戦しました。
石田 誠・埴原正直、朝河貫一の勉強をしております。2年後、本にまとめて刊行する予定です。
伊藤哲子・其角座十四世江窓哲子として活動しております。
伊東幹雄・総務大臣より自治功労感謝状を受けました。
小針侑起・新刊執筆中、出版の折にはお知らせさせて頂きます。
新宮清志・2019年6月より日本建築構造技術者協会(通称JSCA)の監事を務めています。
中島久子・姉の介護を始めて4年目、少しずつ回復して毎日1~2時間の散歩、買い物等をしています。私自身は合間を見てスポーツ観戦に行っています。
成瀬晴代・6月28日ファイナル・ディナーショーに向けて用意しています。
村田光平・最近講演会でご一緒した「司法界の良心」樋口英明元裁判長と日本のみならず世界の脱原発に向けて協力することになりました。
安井 緑・人一倍元気だった主人が亡くなって半年、未だ立ち直れませんが少しずつ元気を出そうとしています。
若林和茂・高齢との理由で息子に車を取り上げられ、ゴルフ練習場への足がなくなり、最近は近くの小学校の校庭でもっぱらグランドゴルフに興じています。
渡部恒三・脚のリハビリのために入院しております。当分の間は上京は無理かと思います(妻・二三子)
~よろしくおねがいします~ 前号発行以降に入会された方です。
阿部多恵、大村真也、高田宜美(敬称略あ順)
~令和2年度・年会費納入のお願い~ 当会の運営は会員皆様の年会費により支えられております。おそれいりますが同封の振込用紙にて令和2年度年会費(3,000円)のお振込みをお願い申し上げます。また、未納分のある方は過年度未納分の明細を同封致しますので、今年度分と併せて速やかにお振込み下さいますよう宜しくお願い申し上げます。なお、同封の振込用紙によるお支払い方法のほかに金融機関のインターネットバンキング又はモバイルバンキングを利用する方法もあります。
その場合は、
早稲田大学春秋会への振込先口座
ゆうちょ銀行 店名:〇一九店(ゼロイチキュウ)
預金種目;当座預金、口座番号:0602054にお振込み下さいますようお願い申し上げます。振込用紙による方法か、インターネットバンキング又はモバイルバンキングのいずれかにて納入下さいますよう、重ねてお願い申し上げます。
以 上