ツバメシジミ(表)
ツバメシジミ(裏)
朝夕の散歩で、森を歩く人が増えたと感じる。駐車場に車がいっぱいだし、早朝でもすれ違う人が倍増している。とはいえ、まだまだ「密」には程遠いのだけれど。でも、ほとんどの人がマスクをしていて、中には挨拶を返してくれない人も。こちらがマスクをしていないことをとがめているのかと推測して、気分のいいものではない。
マスクには小学校時代のトラウマがあって、好きではない。掃除の時間にマスクが強制されていたのだが、眼鏡が曇って何も見えなくなると何度訴えても、聞き入れてもらえなかったのだ。
政府の専門家会議が、コロナの感染を防ぐための「新しい生活様式」を提言した。そこには「3密を避けよ」とか、「常にマスクをせよ」、「人との距離は2メートル」、「「手洗いの励行」など、今までも推奨されていたことが列記されている。
困ったことに、これに従うと、合唱やバンドの練習や活動はできそうもない。いや「十分な距離をとるかオンライン」だそうだ。オンライン? そんなことができるか。テレビなどを見る限り、できるようだけど、今は非常事態だからであって、今後いつまでもできるはずがない。音楽や演劇、芸能関係の人は生活できなくなる。
買い物もキャッシュレスだという。田舎暮らしの老人にはハードルが高すぎる。そうまでして長生きしたくないものだと、拗ねてみたくもなる。
せめて、コロナの感染状況がどうなったら、元の生活に戻れるなどと示されたのなら、我慢もできようが、提言にはそれがないので、人類は今後そのように暮らせと言っているように感じるのだ。
これは強制ではなく、あくまでも提言なのだから、無理に従わなくてもよいわけだ。しかし、今でもそうであるように、世間は従わない者に厳しい目を向けるのだろう。
先日、知人が「うちの近所の家だけど、東京の大学に入った息子がこっそり帰ってきてるらしいよ」などと噂を広めていて、気分が悪くなった。
提言に従う自分は正義、従わない者は悪と決めつけてたたく。戦争中の銃後と同じことが起こるのではないか、いや起こりつつあると感じる。ネット、SNSで陰湿にたたく分、むしろ始末が悪いかな。