前回、もし次回があればと書きましたが、早速チャンス到来、とは言っても本人が創作意欲を抑えられずのことなのですが。
今回は、渋谷の東急ハンズではなく、近所のホームセンター「コーナン」で薄板を物色、何とヒノキを見つけました。厚さ6㎜と前回より厚めですが、何といっても神殿などに使う高級木材。取りあえず店員に素人でも加工できるかと聞いてみたところ「技量しだいですね」とつれない返事。じゃあ、やってやろうじゃないかと挑戦心ムラムラ!
100㎜×900㎜と60㎜×600㎜板を購入し早速、創作にかかりました。
板厚が前回の5㎜から6㎜になったため図面から引き直し、木材にトレースし始めて気が付きました。なんと木材に反りがあります、長辺は購入前に念入りに見たのですが横方向(年輪に対して)定規をあてるとわずかですが反っているのです。
どうしたものかとネットで調べると、木ヘンに反りと書いて板、反るのは当たりまえ、修正方法は幾つかあるようです。凹んでいる面に水を塗る、凸っている面に太陽光に当てる、水を含ませてプレスする、カンナとヤスリで修正する。取りあえず一通り試してみました。しかし、どれも一長一短、水と太陽光では夏の日差しが強いせいか逆方向に反ってしまい、プレスだと時間が経つと元に戻ってしまう、カンナは手間がかかり過ぎる。
仕方なく部位によって対策を講じることにしました。5枚の仕切り板は両脇を溝に差し込むため、修正をしない、両側板は表に出る面だけをヤスリで平に修正。下準備にとんだ手間をとり、ヒノキを採用したことを悔やんでも後の祭り。ただ作業中、ヒノキのいい香りには癒されました。
もう一つ今回、新しい試みは釘を使ったことです。場所によってボンドだけでは耐久性がなく、扱い方によって剥がれてしまう欠点がありました。まして今回は反りがあります、ボンド接着だけでは心もとない。やむを得ず12ヵ所釘をつかいましたが、釘の頭がそのままでは興ざめ、そこで8割がた打ち込んだところで、釘の頭を金ノコで切り落として、残りを深部まで打ち込み、跡をパテで修正。しかし上手くいったとはお世辞にもいえません。今後の課題。
前回と同様、パテとサウンディングで時間をかけて下地作りをしたつもりですが、塗装後を見ると、まだ木口、継ぎ目、そして釘跡、満足のいく出来栄えではありません。
ヒノキを使ったため、加工はしやすかったのですが、反りという思わぬ難題に突きあたり、また木目の処理にも苦労させられました。もう一度、塗装技術を研究し直してから再挑戦かな?
ただ旧作品と並べてみるとある程度の進歩が見られるのは、せめてもの慰め!
おたすけホルダー
おたすけホルダー Ⅱ