トランプ、バイデン激戦の中、朝日新聞で「米大統領選、ファミコンで　32年前にゲーム化していた」こんなタイトルを目にしました。

えっ、もしや・・・。
そうでした、３２年前株式会社ヘクトを設立し、自社開発の一作目として発売をしたファミコン「アメリカ大統領選挙」を紹介した記事でした。このゲームの監修を依頼した衆議院議員伊藤信太郎氏のコメントと共にゲーム内容がかなり細かく解説されています。

　会社設立間もないころ、新宿の紀伊国屋書店に行くと店頭にアメリカ大統領選挙の特集本が平積みされており、その中から面白そうなものを数点買い求め、読んでみました。
選挙の大枠は分かるのですが、予備選・党員集会など各州によってルールが違い判然としません。
そこで、閃きました。これをファミコンゲーム上で疑似体験できるようにすれば理解しやすいのではないかと。
しかし、それからが大変、何しろ民主党、共和党また州によってもルールが違うのです。図書館に行ったりして、いくつかの文献をあたったのですが、４年の選挙ごとにルールが変わるみたいで、これが最新という確証がとれません。そこで港区にあるアメリカンセンターに通い、慣れない英語の資料を辞書を引き引き収集しました。

　思い付き、決断、即行動、若かったんだなと我ながら感心。
ところで、その成果というと、話題性も手伝って9,800円の商品が30,000本とまあまあの成果、それでもゲームビジネスとしては小さいほうです。
それよりも時事性もあり、テレビをはじめとしてラジオ・新聞・雑誌など数多くのメディアが紹介してくれ、生まれたての会社の知名度アップにはかなりの貢献をしてくれました。