背景が障子戸なのはご愛敬。チャップス。スペイン語？のチャパラホスを略した言葉のようです。中学生時代に持っていたクラウン和英辞典に載っていた記憶があります。ウェスタン乗馬の馬場ならチャップスで通じますが、一般的なビルティッシュ乗馬の馬場では、チャップスは乗馬ブーツの代用にする革製の脚絆をさします。
ぼくたちの世代では、テレビの「ローハイド」をご記憶の方も多いでしょう。ローハイドは「生の革」の意味で、それがこのチャップスのことだと、当時の少年漫画週刊誌の特集にありました。カウボーイという職業には欠かせない、象徴のようなものですね。

70年代にアメ横のウェスタンショップで手に入れた、実用的な地味なものを使っていたのですが壊れてしまい、それから型を取って自分で作ったのが写真のものです。材料の革は床革という、裏地などに使われる安いものです。牛１頭分の大きさが必要なので、裾には普通は使わずに捨ててしまう焼き印のあとがあります。
サボテンが生えている西部の平原で、サボテンのトゲから身を守るために使われたのだと言うのですが、牛や馬をロープで捕えたり、牛に焼き印を押したりという作業には欠かせない道具なのでしょう。現在モンタナなどで使われている実用的なチャップスは、ひざ丈のサイズのようです。
酒田に移住して最初のうちは乗馬クラブがあったので、とても重宝していました。でも、震災の年に閉鎖になり、ネットで手に入れたサドル同様に無用の長物になってしまいました。内陸の最上地方にはウェスタンで乗れるところもあるのですが、そこまで運転していくのもくたびれるし、そもそも年齢超過で断られるだろうし。