小泉元総理宛メッセージをお届けいたします。
「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」(原自連)は、エネルギーシフトを推進する世界の動向を日本に伝え、福島原発事故10周年を迎える日本の現状と課題を世界に発信するため、3月11日にオンライン世界会議を開催します。
当日、憲政記念会館で小泉元総理と小出裕章氏の基調講演が予定されております。
内外で潮目の変化が看取されます。
五輪の陰の部分が原発及びナチとつながっていることが五輪の不道徳振りで露呈したと受け止められております。
コロナ変異株の感染拡大により五輪聖火リレーは中止の可能性が強まったと思われます。
五輪自体についてもある論客から次のメッセージが寄せられております。
<「何が何でも」という発想から抜け出ない限り日本の前途は誠に厳しいものがあります。 中止という結論が理性的な判断からなされるか、、相も変わらぬ「撃ちてし止まん」的発想で土壇場で自滅するかは同じ中止でも全く異なると思います。>
内外の市民社会の良識は引き続き100%中止を予見しております。
コロナ変異株の感染爆発の悪夢を前にしてようやくPCR検査の抜本的強化が始められることとなり、対五輪忖度は限界に達しつつあるかに思われます。
村田光平
(元駐スイス大使)
五輪の聖火リレー 引用元:小泉純一郎総理大臣宛メッセージ
小泉純一郎総理大臣殿 令和3年3月7日 村田光平 (元駐スイス大使)
拝啓 原発と東京五輪が表裏の関係にあることについては十分認識が深まっております。ここにきて、五輪の聖火リレーがナチ政権の宣伝の具として利用された史実が注目されるに至りました。 現状況下で国民の8割以上が反対する五輪開催への異常な固執の背景が商業主義であることはあまりにも明白で、無観客開催など五輪の趣旨に照らし論外です。
今回、聖火リレーが中止になるか否かはコロナ変異株の感染拡大が出発日の3月25日までに緊急宣言の再延長を必要としない程度に本当に収まっているかどうかにかかっていると思われます。島根県知事の果敢な問題提起により、聖火リレーの起源に関心が寄せられ、これがナチの宣伝の具であったことが注目されるに至ったのです。
良識ある内外の市民社会が五輪中止は100%不可避と判断している中で、「無意味な」膨大な準備作業に追われている事務方の心中は察して余りあり、中止決定への世論の盛り上がりの背景の一つとなっているようです。
福島の危機的現状につき世界が認識を深めつつある中での「無観客」をもいとわない異常な開催への固執が続けば、「Radioactive五輪」に加え「Pandemic 五輪」などの綽名が生まれることすら懸念されます。 3月1日、貴総理は菅直人元総理と外国特派員協会での記者会見で脱原発の立場を共に表明されたことは誠に意義深い進展でした。その際、福島事故を契機に脱原発に踏み切ったドイツに敬意を表されました。本日、ドイツで世界のすべて原発の廃炉を求める大がかりなデモが行われたと報じられました。これは、脱原発の国際化をもとめる国連倫理サミットの目標とも一致するものであり、大いに歓迎されます。
日本で最近看取される各方面での潮目の変化が世界に波及して行くことが期待されます。
これに関連して福島汚染水の海洋放出の可能性に世界は懸念を深めておりますが、これを回避する方途が存在することは確実であり、かねてより海洋放出に了解を与えてきた国際原子力機関(IAEA)の抜本的改革を含め、真剣な対応が求められます。
貴総理の御指導と御尽力をお願い申し上げます。 敬具 |