市民の直観(東京五輪の中止)
日本国民のIOC(国際オリンピック委員会)に対する不満が強まっております。 開催に固執する政府の対応振りがIOCの強い影響によるとの見方が強まっており要注意です。 五輪改革論議は日本一新への期待と結びつき得るものです。 フクシマ事故の教訓(経済重視から生命重視へ)が十分生かされていないことは、いつまでも許されることではありません。 インド型変異ウィルスの感染拡大が深刻に懸念されておりますが、緊急事態宣言が発令されようと五輪開催中止はあり得ないとすることなど国民への配慮のない姿勢そのものであり、IOCの影響なしでは考えられません。 今後内外からの五輪中止を求める声は日を追って高まり続けることでしょう。
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原発と表裏の関係にあることが益々認識されている東京五輪の開催の見通しについては、市民の直観に基ずく判断がこれまでのその実績(福島事故を予見)からして参考になります。 未だにこの期に及んでの明確な意義と目的の説明を欠く不道徳な東京五輪は歴史の法則が許さず、市民社会による中止の予見は今なお不変です。 五輪中止の経済的損失と世界への「感染大拡散行事」(super supreader event)となり、後日世界各国から責められることの得失の比較を未だ長期的視野から検討していないことは看過できません。その結果は自明であり,日本の名誉に関わる問題です。 内外の市民社会がかくも非難しているコロナ・パンデミックの最中での五輪は、所期の感染防止の徹底は到底困難な実施計画により開催にこぎつけようとしております。 しかしながら、これにより人命を軽視するとみなさるに至った五輪の改革の必要性が痛感されるにいたりました。
皆様のご理解とご支援をお願い申し上げます。
村田光平 (元駐スイス大使)
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