前回「もう一度、研究し直して28個目の挑戦かな?」
と書きましたが、取り合えず27個目でやり直してみることにしました。
すでに塗装した所を240番のサンドペーパーで削り落とし400番、800番、1000番と研いて
水性工芸うるしを塗っていくのですが、どうしても乾くと筆跡が残ります。
またサンドペーパーで筆跡を消してると今度は削りすぎて地肌が透けてきます。
数回やり直してみましたが、なかなか納得がいきません。
そこで今度は、サンドペーパーで筆跡が消えた時点で上塗りはせず2000番のサンドペーパーとコンパウンド、しかも木工用の後、プラスチック用で研きました。
表面は自動車のボディーのようにツルツルになったのですが、何となくくすんで透明感が出ないのです。この間ネットでも調べたのですが、既読したものばかりで、これっといった新しいヒントは見つかりません。
仕方なく現物を持って渋谷の東急ハンズに相談に行きました。50代と思われる店員さんが応対してくれたのですが、実に丁寧に塗装のやり方を一から説明してくれました。
塗装の8割がたは下地処理で決まる。それさえしっかりできていれば、塗料だけで十分な艶が出るはず。塗料の濃さをうすめ液を使って試してみたらとのことでした。
早速、試してみると確かに水で薄めたものだと筆で塗った後、液の表面張力で平らになり筆跡はなくなります。しかし今度は別の面を塗っているうちに垂れ始めるのです。
濃さを数回試してみたのですが、そのいい塩梅が見つかりません。
諦めかけた時、はたと気がついたのが、一面ずつ水平にして塗って、乾いてから次の面へと順番に塗っていけば、時間はかかるが垂れる心配はなくなる。
よし トライ!
かなり薄めにしたせいか、塗っている面は、まさしく水面のようにまっ平になるのですが、筆の使い方によっては側面に若干の垂れもありました。しかしこの程度のものでしたら、全体が乾いた後、サンドペーパーとコンパウンドで、修正が可能です。
仕上がったのがこの写真、見事にこけしと折り鶴が映り込んでいるでしょう。
うるし塗りを思い立ってから約3週間、塗装をやり直しは延べ十数回
そもそもこの「おたすけホルダー」を作り出したのが昨年の2月コロナが騒がれ始めた時。それからやっと27個目でほぼ満足のいく作品ができ上りました。
ほぼと書いたのは、今回の作品何度もやり直したので一部修正しきれていない箇所があり、近々28個目の挑戦を目論んでいます。
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