6月にフクロウのヒナを見ました。去年は5月だったので、今年は生まれなかったのか、あるいはフクロウが巣を放棄したのかと心配していたのですが、ほっとしました。
　しかし、春ごろからこの森には大勢のカメラマンがやって来て、リスを追いかけました。その中にはフクロウに興味を持つ人もいて、情報を知りたがりました。あまり多くの人が追いかけると、彼らを脅威に感じてストレスになると思い、特にフクロウについてはこれまで沈黙を守りました。
　今朝、巣穴からはかなり離れたタブノキの森で、たくましく育ったヒナに再会しました。もう公開してもだいじょうぶだろうと判断し、写真を掲載します。
　いつも彼らを隠してくれるのは、タブノキです。照葉樹で、彼らの姿を、天敵のカラスなどから隠してくれるばかりでなく、タブノキの下には草も生えないので、獲物のネズミなどを見つけやすいのでしょう。
　今朝の出会いは、リスの鳴き声から始まりました。いつもの挨拶にしては、切羽詰まった鳴き方だったので、何が起こったのか確かめようと木立に踏み込むと、フクロウのヒナがいたのです。それより奥では何かの鳴き声（動物の子どもの鳴き声のような）
が聞こえていました。いつもはすぐに飛び去るヒナが、そのままこちらを見つめていました。フクロウは目を動かすことができないので、顔をくるくる回転させているのがおもしろかったのですが。
　思うに、逃げなかったのは、親が近くにいたからではないでしょうか。その親は、何か獲物を捕えて、爪で押さえていた、それがあの鳴き声だったのかもしれません。6月13日
7月1日カラスに追われて
8月8日
8月８日　たくましい顔