予想外の退陣発表でした。
私の希望を入れた予想では「自民党総裁選は辛うじて菅首相が岸田氏に勝ち、総選挙で自民党が大惨敗、政界再編成が始まる」でしたが。
前日に事実上の出馬表明をし、お得意の人事で党内支持率を挽回しようとした矢先の不出馬の表明、どう考えても不自然です。この重大な翻意、この数時間に何があったか、よっぽどのことがない限り考えられないことです。

　ここからは私の想像ですが、
「誰のお陰で首相になれたと思ってんだ！」
「恩を忘れれば、どうなるか分かってんだろうな！」
昨年の総裁選の時、いち早く自派の菅支持を表明し、細田派、麻生派に働きかけ菅政権を実現した立役者。その功労者を自分の地位を護るために、幹事長から外す党内人事にかかろうとした。これって政界ばかりか一般社会でもなかなか理解しづらいことです。
こう考える根拠として、間近にせまる総選挙を見据えて選挙対策委員長を、二階氏の側近に打診したが固く故事されたそうです。
「策士、策に溺れる」
国を主導する立場の首相が王道を外れ策ばかり弄する、国民の多くが辟易としていたことです。

　退任に関して「新型コロナの感染拡大防止に専念したいと判断した」と語ったそうですが、厚労大臣ならともかく一国のリーダーの発言としては寂しい限りです。首相の職務とはその程度のものですか。つい一か月前「コロナ対策と東京五輪の成功を目指す」と言っていましたよね。
だったらオリンピックを中止してコロナ対策に専念すればよかったのにと思ってしまいます。
いずれにせよ菅首相は一国のリーダーの器ではなかったということですか。

　しかし、その首相を選んだのは、間接的にせよ我々国民なのですから、心して次の総選挙に臨みたいと思います。

器じゃないね！