十倉経団連会長宛メッセージをお届けいたします。
日本の現状は公文書の改ざんから歴史の改ざん(近代史を省く)までが可能となっております。
市民社会は無理を承知で日本一新を目標に掲げる所以です。
日本社会の基本的問題は未だに福島原発事故の教訓(経済重視から人命重視)が無視され続けていることに総括されるとの思いをお伝えいたしました。
世界の一角でフクシマの悲劇が再発することを未然に防ぐことに貢献し得る「国連倫理サミット」の開催実現に皆様のご理解とご支援をお願い申し上げます。
村田光平
(元駐スイス大使)
経済重視から人命重視へ 引用元:日本経団連 十倉雅和会長宛 メッセージ
日本経団連 十倉雅和会長殿 令和3年11月8日 村田光平 (元駐スイス大使)
拝啓
日本社会の基本的問題は未だに福島原発事故の教訓(経済重視から人命重視)が無視され続けていることに総括されます。 これに関連し、樋口英明元裁判長が実質的に関与した初めての原発差止め仮処分は、11月4日広島地裁で却下されたとの報に接し衝撃を受けております。四国電力は「マグニチュード9の南海トラフ地震が伊方原発直下で起きたとしても、伊方原発の敷地には181ガルしか到来しない」という非常識な地震動算定を行っていたにも拘わらずです。樋口英明氏からは、とても承服できる内容ではないので、広島高等裁判所に是正を求める旨の連絡に接しております。
市民社会はフクシマ事故を予見して警告を発しておりました。 現在も残存する430余基の過酷原発事故の再発の危険性への対応として脱原発の国際化を求める国連倫理サミットの開催を訴え続けております。同サミットは世界が必要としている地球倫理の確立、力の父性文明から和の母性文明への転換及び真の核廃絶への入り口です。しかも焦眉の課題と言うべき環境危機対策及び福島放射性汚染水の海洋放出問題への対応をも取り上げる格好の場ともなり得るものであり、その開催実現が待たれます。
貴会長の御指導と御支援をお願い申し上げます。 敬具 |