岸田総理宛メッセージをお届けいたします。
内外の市民社会の脱原発の訴えは米、英、仏などに見られる小型原発の開発の動きの前に矮小化されて映じます。
天地の摂理と歴史の法則の目に見えない力が未来への希望の支えとなっております。
村田光平
(元駐スイス大使)
内外の市民社会の脱原発の訴え 引用元:岸田文雄内閣総理大臣宛メッセージ
岸田文雄内閣総理大臣殿 令和3年11月11日 村田光平 (元駐スイス大使)
拝啓 この度の内閣総理大臣ご就任を心からお祝い申し上げます。
市民社会はフクシマ事故を予見して警告を発しておりました。 世界の一角でフクシマの悲劇が再発することを未然に防ぐことに貢献し得る「国連倫理サミット」の開催実現を内外に訴え続けております。
国際社会は温暖化危機への日本の対応ぶりに対して「化石賞」の受賞に見られるように不満を強めております。特に、COP26で火力発電断念の表明すらなしえなかったことは強く批判されております。 本日、グリーンピース・ジャパンは最近の調査の結果として、世界の自動車メーカー上位10社のうち、最大級の規模と知名度を誇るトヨタが、残念ながら気候変動対策で最も遅れをとってしまっている旨発表しております。
日本社会の基本的問題は未だに福島原発事故の教訓(経済重視から人命重視)が無視され続けていることに総括されます。 これに関連し、樋口英明元裁判長が実質的に関与した初めての原発差止め仮処分が、11月4日広島地裁で却下されたことは市民社会に衝撃を与えております。樋口基裁判長は「マグニチュード9の南海トラフ地震が伊方原発直下で起きたとしても、伊方原発の敷地には181ガルしか到来しない」という四国電力の非常識な地震動算定は、とても承服できないので、広島高等裁判所に是正を求める旨の連絡に接しております。
日本の現状は公文書の改ざんから歴史の改ざん(近代史を省く)までが可能となっております。市民社会は無理を承知で日本一新を目標に掲げる所以です。
総理のご指導とご支援をお願い申し上げます。
敬具 |