国連倫理サミットの意義についてはウクライナ危機により浮き彫りにされました。
マハティール元マレイシア首相は国連倫理サミット開催の意義について別添の書簡にあるように「いかなる状況の下でも紛争を解決する手段として戦争に訴えるべきではないことを宣言する」ことを期待していたのです。
同サミットが開催されこの趣旨の宣言が発出されていないことが悔やまれます。
世界の平和を願う立場から内外の市民社会は国連倫理サミットの開催を求める声を上げだしております。
ダライ・ラマ法王や核戦争防止国際医師会議(IPPNW)をはじめとした、ノーベル平和賞受賞者たちが、戦争と核兵器に反対する画期的キャンペーンを立ち上げました。
https://secure.avaaz.org/campaign/jp/no_nuclear_war_loc/ 皆様のご理解とご支援をお願い申し上げます。
村田光平
(元駐スイス大使)
------------------------------------------------------------ 10年前に頂いたマハティール・マレイシア元首相からの素晴らしい書簡をお届けいたします。その要点は次の通りです。
<世界が直面する天災、経済危機は倫理を欠いた物欲追及に起因する。
Malaysiaが原発の導入を拒否してきたのは科学者は原子力を十分掌握できておらず、危険な放射性廃棄物の処理法も場所も見いだせないでいるからである。
生活の中で、また資源の開発についても倫理、道徳の増進を図る運動を支持する。
生活の質の向上を求めるのは当然であるにせよ地球を破壊し、子供たちの生命を危険にさらすようなことはあってはならない。
地球倫理国際日創設のお訴えが結実することを期待している。>
この書簡が発出された10年後マハティール元首相は首相の座に帰り咲きました。マハティール氏は1981~2003年と、18~20年に首相を務めました。1980年代、日本や韓国の経済成長に学ぶ「ルック・イースト」政策を提唱したことで知られます。
同氏の平和を希求する崇高な理念に世界は多くを学べると思われます。
追伸 世界ユネスコクラブ連盟が3.11を「地球倫理の日」にするよう公式に提案致しました。(2013.3.11)