中学生のころ「おめえ、とっぽいな」と言われたことがあります。その意味はわからなかったのですが、ほめられたのではなさそうです。でも、これから紹介するリスが「とっぽい」好例だったら、まあ許してやってもいいかと思いました。
なにしろとても変なリスの話です。
なにしろこのリスは、おそらくこのリスの子どもです。
このリスは、2~3年前に生まれ、巣から初めて外に出てきて兄弟でたわむれているところを撮っています。(母親は冬毛、子どもは夏毛なので、違う種類に見えますが。)ゆるーい表情が特徴的で、数回撮られています。ということは、写真に撮りやすいからです。カメラを向けても逃げない。もちろん野生のリスですから、なついたりはしないのですが、比較的近くでポーズをとってくれるし、戻ってきてこちらを観察したりします。
この写真は今年の春に撮ったもので、表情が子ども時代と変わらないゆるさです。お腹に3対の乳房が見えるので、おそらく母親になっているはずです。
そして、これがその子どもだろうと思います。
先月撮影しました。母親リスと同じエリアにいます。5月に複数の子どもを見たので、それが彼女の子どもならそのうちの1匹。でも今は、この1匹しか現れません。理由は不明。猛禽類に襲われたのかもしれません。
このリスは、齧歯類によく見られるように、危険を察知するとその場にフリーズします。変わっているのは、とても遠くにいてもフリーズしてしまい、こちらが近づいてもそのまま動かないのです。そして、そろそろいいかなというころに、顔をこちらに向けて見つめます。
この写真の場合も、クルミをくわえたまま固まっていたのですが、急にフリーズを解いて、目の前でこのポーズをとりました。
昨日など、散歩の行きと帰りに同じ場所に現れ、ちょろちょろこちらを意識して遠ざかったり近づいたりしました。雨もよいの空でカメラがなかったのが残念なくらい。
エリアの目の前に高校のグラウンドがあり、男女サッカー部の声ややブラバンの音楽が聞こえていて、人通りも多いし、人を怖いとは思っていないのでしょうね。