例のツマグロヒョウモンの毛虫が、すぐにサナギになりました。
齢をとっても好奇心は衰えないようです。でも、科学的で緻密な観察などできないし、するつもりもないので、招待した蝶の幼虫も、食層だけは毎日とりかえるものの、そのときだけ覗いてみて、まだ脱皮しないななどと確認しているだけです。
今回は、以前羽化したのがツマグロヒョウモンの雄で、雌を間近で見たい、写真を撮りたいという思いが強かったのだと思います。(蝶の収集家は、幼虫から育てて、傷のない個体を標本にするそうですが。)
もうひとつの興味は、サナギが光ることでした。もし自分が子どもだったら、きっと驚くだろうなと思うのです。
では、そのサナギです。
毛虫のトゲがそのまま残ったのかとおもうような突起がたくさんあります。そのうちの背中の部分の突起が光るのです。乳白色の部分がそれです。でも、サナギになったばかりでまだ光ってはいません。
そしてこちらは、1日たったサナギです。白かった突起がやや小さくなってキラキラ光っています。(残念ながら、写真はその光をは再現できていません。)
光のあたる角度によってダイヤモンドのように輝いたり金色に光ったりしていました。おそらくこの光で鳥の目をくらませようということなのだろうということでした。
向かいに住む小学生に見せたらおもしろがるだろうに、コロナのせいでそれができません。
ところでNHK出版の「サイレントアース」は注文して購入しました。昆虫など小動物が減少していることは、地方に住んでいても実感することです。田んぼにカエルはいないし、森の樹木がかぐわしい花を咲かせても、実を結ばない。第一、花に集まるハチたちが奏でる歌のような羽音が聞こえなくなりました。
彼らもライフサイクルの一部ですから、大きな影響をもたらすはずです。いますぐニコチノイド系の農薬をやめないと、重大な危機になると不安に思っているところです。
近ごろ「昆虫食」の話をよく聞きます。ぼくには抵抗が強く、積極的に試してみたいとはおもわないのですが、そもそもその昆虫がいなくなる方が先なのではないかと思います。
それこそ、地球と人類にとって「今そこにある危機」です。