きのう久しぶりに出会ったリスは、おそらく生後約1年。初めて会ったときから、リスにしては少しとろい(どこの方言かな?)ところのあるリスだと思っていたのですが、相変わらずでした。さっさと逃げて安全な距離を保てばよいものを、なぜかその場でフリーズしてしまうのです。
1年たってもそれは変わらず、すぐ目の前で隠れたつもりでフリーズしています。
顔が見えるように回り込んでも、この表情。
やれやれ、天敵のノスリは飛んでいるし、フクロウも戻ってきてヒナを育てているぞ。キミを失いたくないんだよ。
今朝、クロツグミの元気なさえずりが頭上から降り注いでいます。大きな声で歌い、長いフレーズを歌い終えると、次々に変奏して歌い続けます。まるでアドリブの特異なジャズシンガー。大好きな鳥ですが、先日の「ラジオ深夜便」では、世界で日本にしかいない鳥なのだそうです。といっても、夏鳥ですから、冬は南の方で過ごすのですが、さえずるのは日本ですから。
高い木の梢で歌うので、下から見えるはずはないと思ったのですが、ちゃんと見えています。枯れた松の木のてっぺんにいました。
松が枯れていなければ見つけられなかったかもしれません。いいんだか悪いんだか?
黒い体、くちばしと足、目の周りは黄色。白い腹には黒い水玉模様。ツグミ属の特徴で口が大きく裂けていますが、口角が上がり笑顔に見えます。発声のお手本にしたいほどです。
早朝、コーヒーを淹れて飲むのが日課ですが、その間に流れているニュースで気になったことがあります。
柔道の国際大会だと思うのですが、決勝戦で負け銀メダルになった選手が悔し泣きしています。優勝できずに泣くのは柔道ばかりではないけれど、みていてとても不愉快です。一番になった経験のないぼくなど、はなから否定されているように感じます。そもそも優勝者以外の選手はみな負けているわけで、勝っても負けても、相手や他の選手を讃え合うスケボーやスノボの十代の選手を見習うべきではないでしょうか。
今朝の選手の反省の弁は「勝ちたいという気迫が足りなかった」と言います。ぼくは子どものころ、柔道を武道として習ったので、オリンピック種目になって以後の柔道には不満が多いのですが、未だに精神主義が当たり前のようにはびこっているようでは、スポーツとさえ言えないのではないでしょうか。
もう一つ。教員の過労死ラインを越える時間外労働がなくなりません。原因は、何でも学校に押しつける学校の多忙化、それに教員の圧倒的不足です。教員が理想的な職業に選ばれる時代ではなくなってしまったのです。いや、ぼくたちの世代でも、教員養成課程の学生への差別にはひどいものがありましたが。
以下はNHKのニュースの文面。
「自民党の萩生田政務調査会長がトップを務める特命委員会がまとめた提言案では、教員の長時間勤務が依然として課題だと指摘したうえで、抜本的な環境の改善が必要だとしています。
具体的には、「給特法」という法律により残業代を支払わない代わりに教員の月給への上乗せ分を、現在の4%から10%以上と、2.5倍以上に引き上げるべきだとしています。」
「定額働かせ放題」と揶揄される公立学校の教員の給与は、一般公務員に4%上乗せすることが給特法で定められています。これは前提として「時間外勤務を命じない」ということになっています。教員の働き方は時間で計れないので4%を支給するという説明は間違いです。特別な場合以外、命じて歯ならないのです。
しかし、実際には持ち帰り分も含めて教員の仕事は時間内におさまるものではありあせん。そこに放課後、休日の部活の指導・引率が加わる。おそらくアンケートで現れる時間には、家に持ち帰るいわゆる「風呂敷残業」は含まれていないでしょう。(最近では、試験問題は公文書、子どもの作文や作品は個人情報という理由で、学校からの持ち出しは禁止。成績をつけるのも校外では禁止とされています。ワーク・ライフバランスなど絵に描いた餅です。)
その悪名高い給特法はそのまま、つまり時間外労働に見合う手当は、これまで通り出さず、4%の上乗せを増やすことで解決しようとしているのです。
これまで通り、教員を人間だと思っていないのでしょう。かつて自民党と社民党は日教組を心底毛嫌いしていましたから。
そういえば、最近「日教組」という言葉を聞きません。闘わない組合と批判されて久しいけれど、「何も言わないのは賛成したのと同じです」と子どもに教えているはずなのですが。
最近の教員は、闘うことを忘れ、職業的プライドも持てなくなってしまったのかと思います。(ぼくですか? もう免許は捨ててしまいました。ある意味で『燃え尽き症候群』でしょうかね。』