
土の中に埋まっているはずのクルミを探していたリスが、ごみの束を抱えてこちらを見ています。「ここにゴミを捨てたの、あんた?」と詰問されたようで、思わず謝りたくなりました。別にそんなつもりはなく、巣材になるかな?程度のことなのでしょうが、人間が出したにちがいないゴミなので、こちらの気が咎めるのです。
さてこの日、こんなリスもいました。

顔と前肢以外には灰色の産毛が残る子リスです。私たちに気がついて早々とフリーズしていたのですが、やっと動き出して上の枝に移ろうとしているところです。クルミをくわえたまま固まっていたので、そのままくわえているのですが、クルミにはきれいな溝が穿たれています。クルミの殻が2つ合わさっているような場所、リスはここをかじって割るので、正しいやりかたをしているとわかります。
というのも、このリスは17日前に紹介した子リスです。あの時はクルミを前に置いてかたまっていたのですが、そのクルミ継ぎ目ではないところに穴があいているようです。そこを一生懸命かじったのでしょう。

つまりこの子は、まだリスのやりかたを知らなかったのです。わずか17日の間に、すっかり割り方を覚え、もう一人前?のリスになりつつあるということですね。この場所には、リスがねぐらにする松の木など針葉樹がなく、クルミの木だけがたくさんあります。それを知っているリスだけが通ってくるところなので、この子リスが同じ子だということは間違いないと思います。
がんばれルーキー!