ゴルフ好きは知っていると思うけど、 3<ST,ANDREWS>
セント・アンドルースの街にあるゴルフ・コースは、英国の海辺には何処にでもある、Links の一つにすぎません。スコットランドの守護聖人の名を冠したこの海辺の街には、人口凡そ14,000人に12のゴルフ・コースがあり、つまり市民の5人に1人が、日常的にゴルフを楽しめる、いわば運動場のような存在です。 この街の成り立ちに関わる、キリスト教プロテスタント派・カルバン主義の厳格な規律が今でも根ずいており、コースは安息日の日曜にはクローズされますが、他の日は市民の憩いの場として老若男女、子供も自由にプレーできます。外国籍の人も抽選でエントリーが可能です。つまり、オープンなのです。 セント・アンドルースの「オールド・コース」はTVなどにより「ゴルフの聖地」と呼ばれていますが、ゴルフ発祥の地ではありません。発祥の地については、諸説ありますが、羊飼いが棒や杖で丸い石を穴に入れて遊んだという、言い伝えが正しければ、英国のどこで発祥してもおかしくはありません。 神の造り給うたコースとは、フェアウェーは、羊が牧草を食べ残したものでありバンカーは、寒風から羊を守る避難壕であり、全てが在るがままの自然を利用したものなのです。ゴルファーが手を焼くこの自然こそ、人間に謙虚さを求めるゴルフの神髄であり、セント・アンドルースをして「聖地」と呼ばせる因だと思います。 それでは、「オールド・コース」の話をします。日本でTV放映されるホールは全てというわけにはいきません。勝負を映しますから当然のことながら終盤以降となります。セント・アンドルースのコースはSt,Andrews BayとRiver Eden に挟まれた小さな半島にあり、Bay側から「ジュビリー・コース」「ニュー・コース」「オールド・コース」「イ―デン・コース」のチャンピオン・コースの他に、初心者用の「バルゴブ・コース」9H、レディース・パッティング 18H、練習場があります。 「オールド・コース」のユニ‐クなホール構成も、このコースを有名にした理由の一つです。夫々のホールには名前がついています。
Hole No, Hole No, 1 Burn 10 Bobby Jones 2 Dyke 11 High 3 Cartgate 12 Heathery 4 Ginger Beer 13 Hole O’Cross 5 Hole O’Cross 14 Long 6 Heathery 15 Cartgate 7 High 16 Corner of the Dyke 8 Short 17 Road 9 End 18 Tom Morris Out ward In ward OutのParは5番が5、8番が3それ以外はすべて4、InのParは14番が5、11番が3、それ以外はすべて4、のPar72です。次の機会に、このユニークなホールで実際に起こったドラマを書いてみることにします。
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