降臨の日々・・・保育とモノづくりの現場で
世田谷の桜上水にある一時保育室のスタッフとして二か月目に入りました。
一方、私の工房ばぶを開設したのが1991年1月。今年で曲がりなりにも四半世紀になります。 「モノづくり」といっても、売るほど作り貯めるには体がきつくなりました。 この25年間でひじを痛めたのが4回、加齢による老眼の進行と、左目の眼底出血(5年前)、右目の網膜剥離(昨年)などなどいろいろありました。これと並行して持病のキャッスルマン病の治療通院などがあります。
心に思うところがあって、今年から作り方を大きく軌道修正しました。 売ることを前提とする制作スタイルをやめにして子どもの遊びに直結したモノづくりに移行しました。制作スタイルを大転換したことで、今まで以上にもっと自由な発想でものづくりができるようになっただけでなく、つくるということは…手でものに働きかけ手でものを考える楽しさ、奥の深さの世界です。作ること自体を面白がっています。連休などになると狂ったように(?)作りまくっています。
量産ではなく一品物の制作です。子どもの遊びや動きや反応の傾向などを様々読み取っていけば何を造ったらいいか、どんなものを作りたいかが見えてきます。 アイデアが生まれ、しかもそれを形にする制作過程で様々な閃きが降臨してきます。 創ったものが保育室や保育の空間でどのように子供たちの遊びの中に浸透していくかいかないかをつぶさに見れますから、現場対応で微調整やときには『全とっかえ』も大胆に行えます。 私は42年前から保育士ですからその当時の状況と比べれば市販の保育玩具もかなりはっきりと品質が向上してきています。ただし、それらのアイテムの周辺のあしらいまでを含めて玩具の現状を捉え返していきますと、メーカーはそこまでは考えていませんから、保育の現場担当者の配慮や知恵や工夫のありようが決め手になります。 どのような保育を目指したいのかというセンスやロマンや願いをもういちど整理したいところです。
せっかく保育の現場に『二足のわらじ』をはいている日々ですから貪欲に仕事します。 「ほいくとものづくり」の二足のわらじとはいっても昨年までは軸足がものづくりのほうにあったのですが今年からは保育のほうに軸足が移りましたので基本姿勢が変わります。 「おばけいろえんぴつ」と「いろえんぴつおばけ」の違いとでも言ったらお解りになりますでしょうか。これまで自分がやってきた「保育」の仕事と『モノづくり』の集大成をこの一時保育室で深めようと取り組んでいる今日この頃です。
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