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日本の電力業界は完全な棲み分けが出来ています。東京電力は三井物産、関西電力は三菱商事となっています。
三井グループは、東芝と石川島播磨重工業ーIHI-のコンビで発電所を造ります。 しかし、昭和54年、IHIは3期赤字をだすと「官庁受注」つまり政府の仕事が出来なくなります。それで、IHIは姫路の先にある、相生工場という、大きな工場内に関電の発電所を造る事を認めました。関電は三菱のテリトリーなので、三菱は傘下の東亜バルブをIHIに売り込みにかかりました。IHIは三井グループなのですが、資材部長は「競争させろ」と命じました。それで戦いが始まりした。 三井は傘下の岡野バルブの受注に懸命になり、銀座の高級クラブでの接待を始めとして、赤坂、六本木のクラブなど,全ての手を使いましたが、結果は三菱が勝ち、このプロジェクトは三菱が受注しました。三井が貰ったのは計器弁だけでした。 しかし、三菱は深追いをせず、仁義を守り、立ち去り、三井の商内は回復しました。 これは、極めてまれなケースです。 閲覧回数: 1838
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