シューマン「クライスレリアーナ」の聴き比べ第三弾
最初に「クライスレリアーナ」の第1曲をホロヴィッツ、アシュケナージ、ケンプ、ブレンデル、ペルルミュテール、アルゲリッチ、ポリーニで聴き比べ、前回はホロヴィッツの1969年録音と1986年ベルリン・コンサートの演奏を聴き比べました。
今回は話題の若手演奏家ユジャ・ワンとホロヴィッツ円熟期1969年の録音と聴き比べてみました。
分かりやすいように一曲ごと交互に聴けるように編集してあります。ただし、ホロヴィッツはレコードからユジャ・ワンはYouTubeからのダビングです。
VIDEO
ウラディミール・ホロヴィッツ wikipediaより
『ヴラジーミル・ホロヴィッツ』より : ヴラディーミル・サモイロヴィッチ・ホロヴィッツ(Vladimir Samoilovich Gorovits(Horowitz), Владимир Самойлович Горовиц(Vladimir Samojlovič Gorovic/Horovyc), 1903年10月1日 - 1989年11月5日) は、ウクライナ生まれのアメリカ合衆国 アメリカのピアニスト ピアノ奏者である。指揮者 名指揮者として知られるアルトゥーロ・トスカニーニ トスカニーニの娘婿にあたる。ロシア語では”ゴロヴィッツ”と発音するが、ウクライナ語では”ホロヴィッツ”となる。 ホロヴィッツの演奏における音色、技巧、刺激的な熱情は他のピアニストを寄せ付けない。彼が行ったドメニコ・スカルラッティやアレクサンダー・スクリャービンのピアノ作品演奏は伝説的と言われる。その一方で、批判派によれば彼の演奏は一様にホロヴィッツ風の味付けに解釈されており、時には気取り過ぎ、また多くの場合は作曲者の意図(強弱、長短、速度など)を歪曲して弾いている。こういった事はホロヴィッツであるから許されるのであって、他のピアニストが行うと非難の的となるであろう。
ユジャ・ワン引用元:KAJIMOTO ホームページ
1987年、中国で生まれたユジャ・ワンは、自由奔放さ、鍛錬に裏付けされた若さ溢れる大胆な想像力、成熟したアーティストらしい精密さを兼ね備えた演奏で高く評価されている。特に完璧なコントロールと輝かしいテクニックは常に注目を集め、超絶技巧を要する作品においてその本質が発揮されるのはもちろんのこと、彼女の音楽性の深さ、新鮮な解釈と優雅さ、カリスマ的なステージ上での存在感が人々を魅了している。 ユジャはドイツ・グラモフォンと専属契約を結び、そのデビューCDとして09年春にリリースされた「ソナタ&エチュード集」は、“鮮やかなテクニックと生来の誌的な素質との融合”とグラモフォン誌で評された。このCDは同年、クラシックFMグラモフォン・アワードの年間新人賞に輝いている。また、セカンド・アルバム「トランスフォーメーション」は2011年エコー・アワードの年間新人賞を受賞した。さらに、彼女の協奏曲初収録となったクラウディオ・アバド指揮マーラー・チェンバー・オーケストラとの「ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲、ピアノ協奏曲第2番」は、グラミー賞ベスト器楽奏者部門にノミネート。最新版「ファンタジア」にはアルベニス、バッハ、ショパン、ラフマニノフ、サン=サーンス、スクリャービンなどの作品が収められている。
クライスレリアーナ wikipediaより
クライスレリアーナ (Kreisleriana) はロベルト・シューマンが1838年に作曲した、8曲からなるピアノ曲集で、フレデリック・ショパン ショパンに献呈された。題名のクライスレリアーナとは、作家でありすぐれた画家でもあり、また音楽家でもあったE.T.A.ホフマンの書いた音楽評論集の題名(1814-15年刊)から引用されている。この作品はそれに霊感を得て作曲された。シューマンはその中に登場する、クライスラーという人物(ホフマンその人)を自分自身、さらに恋人のクララ・ヴィーク クララの姿にも重ね合わせた。作品は作曲者のピアノ語法がふんだんに使用されており、曲は、急-緩-急-緩・・・と配置されている。全曲は3部形式を基調とし、それぞれに共通し、全曲を統括するモチーフ (音楽) モチーフや曲想が見られる。作曲者を代表する傑作である。