おトイレで 「もういいかい?」「もうちょっと」 (前篇)
保育園の中の一時保育室のスタッフとして働いて居ての『今日の気づき&実感―――おむつ交換はコミュニケーションです』をご紹介したいのですが、その前に状況説明をあれやこれやしておきますね。
ここは保育園の中にある一時保育室です。
毎日登園在室しているメンバーがだいぶん入れ替わります。
この部屋は1歳児と2歳児が混在して成り立っています。
2歳児よりも1歳児のほうがやや多いクラスです。
排泄に関して大便小便含めてあらかた失敗なく済ませられている子はこの7月の時点ではごくごく一部のお子さんのみですが、それでも4月から記憶をたどりますと、週を追うごとに成功する確率の高まりつつある子が一人二人と増えてきつつあります。
排泄&おむつ交換はそのつど、その子その子の時系列のデータを頭に思い起こしながら気を抜かず丁寧に、対応しています。
排泄の分野の自律はその子の育ち丸ごと全体の中でも自尊心を深め広めていく象徴的な分野です。
自律加減によって『お姉ちゃんになったねぇ』『お兄ちゃんになったねぇ』という賞讃も集中します。
またこうしたやり取りが周囲の他の子のモチベーションを高めトイレに対しての意欲&関心となってきます。
やがては便の大小ともに自律して用を足していけるようになる分野ですから、排泄のおむつ交換やおむつの卒業に向けての援助も保育の中の重要な要素と心得ています。
私は基本的に、おむつ交換そのものはそのお子さんとの個別の大切なコミュニケーションの機会だと思って関わっています。
子どもさんのほうで、この大人におむつの世話をしてもらうことは不快ではないと感じてもらえるように精一杯対応しています。
いわゆる信頼関係や安心できる人付き合いの関係の基盤が養えるひと時なのです。
排泄に関して、決して事務的に関わったりせず、『処理する』的な態度で済ましたりではなく、ましてや不快を顔に出していやいや交換するといった保育態度は論外です。
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