朝日新聞にこのような記事がありました。
ハイビーム使用を 死亡事故分析、警察庁が教則改正 引用元:朝日新聞 2016.11.19.
警察庁は、交通ルールやマナーをまとめた「交通の方法に関する教則」を改正した。歩行者には道路横断の際に左から来る車に特に注意するよう呼びかける。運転者には前照灯の上向き点灯(ハイビーム)の積極的な使用を求め、自動ブレーキなどの先進技術を過信しないことなどの注意事項を盛り込んだ。 教則は道路交通法に基づき国家公安委員会が作成したもので、教習や免許更新時の講習でその内容について指導を受ける。改正教則は来年3月に施行される。 警察庁が昨年1年間の横断中の歩行者の死亡事故を分析したところ、直進車との間で起きた718件では、左から来た車と衝突した例が右からの車との例の2・27倍に上り、65歳以上の高齢者や夜間ではその傾向がさらに強まった。道路を渡りきる直前の事故が多いとみられる。また、夜間に郊外で車やバイクとの間で起きた164件のうち、前照灯が下向き点灯(ロービーム)だった例が157件(95・7%)を占めた。 これを受け、警察庁は今回の教則改正で、左からの車は「遠くにあるように見えても横断中に近づいてくるので特に注意を」との記述を追加。前照灯についても、「交通量の多い市街地など」を除きハイビームにすることを新たに明記した。 また、前の車との車間距離や速度を設定すれば自動的にアクセルやブレーキが操作される機能など、先進技術についての記述が初めて加わった。「運転者の安全運転が前提の運転支援技術」だとして「その限界や注意点を正しく理解」するよう求めている。
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「夜間に郊外で車やバイクとの間で起きた164件のうち、前照灯が下向き点灯(ロービーム)だった例が157件(95・7%)を占めた。」とありますが、この数字には大いに疑問があります。
この157件(95.7%)ですが、ほとんどの車がロービームで走っているわけですから事故率に占める割合が高くなるのは当然です。
第二に、歩行者が距離感を見誤ったとしても、右から来るの車と比較して距離、時間とも余裕があるわけですから、車が制限速度内なら止まれないことはないと思います。原因はスピードの出し過ぎです。
第三に、ここで言う郊外とは、どこまでをいうのでしょうか。対向車が全くないならともかく、対向車のハイビームは、この上もなく迷惑いや危険です。
第四に、最近のヘッドライトは、ハロゲンやLEDで非常に明るく目を射るような強さで、まともに照らされると一瞬目がくらみます。
この教則は、木を見て森を見ず。
ハイビームにしたらスピードを出してもいいよと奨励しているようなもので、別の事故が頻発するのは目に見えています。
そうでなくても最近、それを意識してか、街中をハイビームで走るオートバイやスクーターによく遭遇し、迷惑しています。