今年最後のくぎ煮
先週末友人からの差し入れで『くぎ煮』が届きました。 連日少しずつ美味しくいただいています。 例年ですともっと早い時期にいただくのですが、今回届いたくぎ煮は、なんでも今年最後の入荷のいかなごで作ったのだといいますから私にとってはいつもよりもかなり付加価値性が高いです。
いかなごのくぎ煮の名前の由来は、諸説いろいろあるようですが、できあがりが折れた釘のように見えるためこう呼ばれているという説が一般的には有力のようです。生の新子を醤油・砂糖(ざらめ)・生姜で煮詰めて作るのですが、その家庭ごとに仕上がりの塩梅がそれぞれ微妙に違い,関西の方では「くぎ煮検定」などというものもあるらしく、実に奥深い世界のようです。
最近はスーパーなどで一年中店頭に並んで入手できるのですけれども、友人の手作りで季節限定となると存在感が違います。しかもその友人、数年前に「初めて旨く炊きあげられた(納得できた)からそのおすそ分け」という目をキラキラさせて届けてくれた感動の経緯を経て今回の差し入れです。おそらくそれより以前の何年間かチャレンジ時代の隠れた修業(?)があったことでしょう。 その段階を経てご自身である程度の納得に至った故の差し入れであったろうと思われます。 あの時の目のキラキラがそれらを語っていました。
創る楽しみ、分け与える楽しみ、いつ届くかなぁと期待して待ち続ける楽しみ、お酒のつまみとして味わう楽しみ、あったかいご飯に乗せて食べる楽しみ、沢山の楽しみが『旬』の中に凝縮されています。
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