福島を無視する東京五輪に対する世論の批判は別添記事のごとく強まりつつあります。本13日の報道によれば、 同記事が批判した電通は過労死問題で略式起訴という地検決定が東京簡易裁判所により覆されて正式の裁判が行われることとなりました。また、同記事は電通顧問で東京五輪組織員会理事に対する仏検察当局からの逮捕状に言及しております。
五輪そのものも遂に重大な転換期を迎えたと思われます。国際オリンピック委員会(IOC)は7月9日にスイスのローザンヌで開いた臨時理事会で、2024年夏季五輪招致を争うパリとロサンゼルスを24年と28年の2大会に振り分け、同時に開催都市を決定する異例の案を承認したと伝えられます。仏、米両国は移民とテロへの懸念という別の深刻な問題を抱えております。 スポーツ紙 「スポニチ」は「ブダペストに続いてパリとロスも土壇場で撤退し、24年大会は消滅、東京が歴史上最後の夏季五輪になる可能性も決してゼロではない」と指摘しております。
日本の現状は「天網」の動きにより「終わりの始め」まで辿り着いた感ありですが、東京五輪も同様と思われます。
村田光平
(元駐スイス大使)
原発も東京五輪も腐敗の中心に電通がいる 引用元:2017年7月10日 日刊ゲンダイ
選者 佐高信 「電通の深層」大下英治 著 イースト・プレス
広告業は資本主義の戦略産業といわれる。その日本でのガリバー企業・電通に、問題の首相夫人、安倍昭恵も勤めていた。もちろん彼女は過労自殺した高橋まつりのように限界まで働きはしなかっただろうが、電通は原発からオリンピックまで仕切っている。 著者によれば、自民党のPRも一貫して電通が担当してきて、「電通イコール自民党」だとか。ちなみに、自民党にくっついている公明党のPRは電通の子会社の電通東日本が担当している。 過労自殺が糾弾されても、自民党と同じように電通には反省がない。高橋まつり事件でメディアからの取材には答えないようにというお達しが出たという。 東日本大震災によって東京電力福島第1原発事故が起こった時もそうだった。ある社員が上司に「週刊文春」等で報じられた東京オリンピックの招致をめぐる疑惑で、フランス検察当局から、電通顧問で東京オリンピック・パラリンピック組織委員会理事の高橋治之に逮捕状が請求されたとみている。現在73歳の高橋は、電通入社後、国際本部海外プロジェクト・メディア局長などを経て専務となり、2009年に顧問に就任した。 高橋は「サッカーワールドカップとFIFAを支える巨額のテレビ放映権料の取引の最前線に、30年以上も立ち続けている」超大物だという。弟が東京協和信用組合をめぐる背任容疑で逮捕された高橋治則で、2005年に亡くなっている。 招致にからんで東京側から多額のおカネが、当時のIOCの委員だったラミン・ディア クに渡されたという疑惑を報じたのは、16年5月11日付のイギリスの新聞「ガーディアン」たった。電通がタブーとなっている日本のメディアはほとんど追及しない。 著者は「今もし、高橋に対して逮捕請求が出て、日本政府がそれに応じた場合、その時点で東京オリンピックは崩壊してしまう」と書いている。 原発もオリンピックも腐敗の中心に電通がいるのである。 |