今年の保養キャンプレポート byばぶさん その3 キャンプの活動内容から①
第6回保養キャンプ(7/25~8/2) 『2017 福島の子どもキャンプ in伊豆』というのが正式な名称のようですが、今回8泊9日の全日程にボランティア参加できた『ばぶさん(私)が見たもの感じたもの、そして考えたことなど』を徒然に綴っていきます。
メインスタッフの考えたキャンプの活動内容の骨組みについてお聞きしました。 「今年のキャンプは五日目(7/29土曜日)の海あそびと七日目(7/31月曜日)だけ決めてありますが、後の日はそれぞれの家族ごとに自由に過ごしてもらうように計画を立てました」 キャンプというと期間中とかく「めじろおしの『お楽しみ』でスケジュールを盛りだくさんに構成」しがちで、主催者も参加者も時間に追われてその諸活動をこなしていくという傾向がありますが、あえてそのような計画立てをせずにそれぞれの世帯のペースでゆったりと保養を楽しんでもらうというやり方、実に極めてゆる~い考え方で今回のキャンプ全体の活動内容が構成されてありました。私はとても良い着眼点だと共感しました。
◆主催者の基本姿勢に連動する方式でばぶさんのワークショップもお話おじさんも臨機応変に組み込んでいきました。 「パズルづくりのワークショップ」は、全員が一斉によーいどんで始めるのではなく、即やりたい・作りたいと強く関心を持った子から取り組みを開始しました。 いろんな子がいます。 その活動に誘われて尻込みする子もいれば、取り掛かったものの途中でどうしようかなと中断し、まる一日以上考え中の子もいます。 これと並行して強く関心を持った子の活動ぶりに触れさせて、それぞれのモチベーションが高まるのを待ちました。 二日以上のインターバルを取った低学年小学生もいました。 無理強いせず本人がやる気になるまでじっくり待ちました。 やる気になってとっかかり出したその子は一気呵成に仕上げました。 このような集中力の発揮体験を大切に見守ってあげたいものです。
「絵付けをしよう」の誘いで絵を描くことが苦手な子には『絵』だけでなく『模様』やなぐり描きのような色遊びもありなんですよと取り組みの間口を広げました。余計な緊張を強いない配慮です。
参加している子どもさんたち14人の年齢や経験がバラバラです。
1歳の男の子は全く初めての体験でした。 しろ『人生で初めてのおえかきデビュー』ですから、親御さんの感動もひとしおでした。3歳になったばかりのその子のお姉ちゃんもお絵描きはあんまりしてこなかったそうです。盤面に色が付くたびにだんだん勢いづいていく変身ぶりは新鮮でした。
キャンプ全体の活動プランがゆる~いからこそこのような取り組み方が成り立ちます。
『ばぶさんのお話おじさん』の上演は期間中3回やりました。 子どもたち全体の興奮状態や疲れ具合などやその日の天候状態によって臨機応変の上演でした。 お楽しみの隙間を埋めてここでの生活に緩急の変化を付けました。 ミニお話会の会場づくりの段階から子どもたちを巻き込んで一緒に「場」を作りました。開演に向けての出囃子を子どもたち3人組で音出しをした回もありました。 「さっき、ちょっと練習しました。皆さんお待たせしました。では音出し行ってみましょう。」と促しました。やや緊張した音出しでしたから、「はい、今のはリハーサルでした、それでは本番行きます。はい、どうぞ」などとフェイントをかけて会場の雰囲気を和らげました。とっても良い出囃子でした。
思い起こせば私にとって4年前のキャンプ参加は『お話おじさんの世界にやや力技で子どもたちを巻き込んでいく』ような側面もあったように思います。 最初にスケジュールの駒があってそれに当てはめていくようなスタイルでした。 一方、今年はまさに「泰然と子どもたちの様子に合わせてこれに応じるお話おじさん」でした。 これもキャンプ全体の取り組みがゆる~いという基本姿勢故の展開でした。 デジタルな計画ではなく、アナログな出たとこ勝負(?)の取り組み方は、併せ持ってはこちらの力量が問われるものでもあり、日々の暮らしの有り様は本来このような姿です。 保養キャンプという非日常の8泊9日ですが、日ごろの暮らしの延長上に『保養』を思い描いた取り組みでした。
(次回のレポートは海遊び&川遊びにフォーカスしてお届けします。) 続く
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