福島汚染水問題を主管する経産省の原発事故終息室長が工藤匠博士から海洋放出の代替案につき2月20日に直接説明を受けることとなりました(私も同席)。これは本件の帰趨に重大な関心を寄せる向きから歓迎される進展と思われます。
東京五輪と新型肺炎を結びつけた対日批判の動きが懸念される状況のもとでの海洋放出は問題外と信じます。
100万トンを超える福島汚染水の海洋放出の動きは海外でも危機感をもって報じられ出しております。
https://www.zerohedge.com/economics/japan-set-release-12-million-tons-radioactive-fukushima-water-ocean-causing-immeasurable その弊害を認識していたからこそこれまで1000をこえるタンクに入れて海洋放出を避けてきたのですから、この期の及んでの方針転換は弊害対策の放棄を意味するものであり、内外からの無責任・不道徳のそしりを免れません。なんとしても代案が求められます。
「地下水放射能汚染と地震」(オークラ出版)の著者であり地下開発の世界的権威である旧知のエ口工博士から本日、下記の連絡をいただきました。
1.現場の地盤は脆弱であり、4号機からの燃料棒取り出しの際にはタワークレーンの地下に200本ものアンカーを打ち込む必要があったほどである。地震によりタンクが将棋倒しになる事態が深刻に懸念される。
2.現場から数キロのところに日鉄鉱業の八茎鉱山(福島県いわき市四倉町に位置するスカルン鉱床)の坑道は広大であり、ここに
一定期間汚染水を移すことを提案したいと考えている。
この問題を主管するのは経済産業大臣ですので早急に経済産業省として江口博士の提案を検討するよう同大臣にお願いする所存です。
皆様のご理解とご支援をお願い申し上げます。
村田光平
(元駐スイス大使)