今朝7時からのNHK「おはよう日本」で「さだまさしと中村哲」という特集が放送されていました。
中村哲とはご存知だと思いますが、長年にわたりパキスタン・アフガニスタンで医療活動や灌漑事業に携わり、一昨年に現地で移動中に何者かに銃撃され惜しくも亡くなられた方です。その功績を称え作詞作曲家で歌手のさだまさしがリリースした曲「ひと粒の麦~Moment~」と共に彼の人柄を紹介した番組でした。
その「ひと粒の麦~Moment~」人の機微に触れる歌詞と穏やかなメロディー、さだまさしらしいなと聞き入っていましたが、その間奏曲になんとベートーヴェンのピアノソナタ「悲愴」第2楽章のあの甘美なメロディーが使われていたのです。
そのフレーズを聞いたとき、中村哲氏の強い意志と功績が甦り、胸が熱くなりました。音楽を聴いてこんなに熱い思いをしたのは、青春時代以来だったかも知れません。
「悲愴」は、クラシック音楽を聴き始めた時から散々聴いた曲。名だたるピアニストの演奏を聴きましたが、ここまで胸を熱くした経験はありません。中村哲氏の平和に対する強い思い、さだまさしの歌と構成とが相まって感動を与えてくれたのでしょう。
コロナ禍の中、思いもよらぬひと時でした。
ベートーヴェン ピアノ・ソナタ No.8 「悲愴」 聴き比べ中村哲医師のことば「政府側も反政府側も、タリバンだって我々には手を出さない。むしろ、守ってくれているんです。9条があるから、海外ではこれまで絶対に銃を撃たなかった日本。それが、ほんとうの日本の強味なんですよ。」