内外の市民社会の有志の方々から東京五輪の開催は無理とする根拠となる情報が寄せられております。特に下記の時差ぼけに関する反論し難い指摘が注目されます。
直面するコロナ危機を「さざ波」と呼ぶ暴論に関しては、ワシントン大学医学部<the Institute for Health Metrics and Evaluation (IHME) at the University of Washington School of Medicine>が5月6日に発表した調査結果<Covid-19 Coronaによる死者数は公式発表のほぼ2倍(6百90万人)、日本の死者数は10,390ではなく108,320であり、米国が世界で最多の犠牲者90万5000人を生んでいる>が注目されます。
村田光平
(元駐スイス大使)
記【近代のスポーツ競技大会として甚だ不公平】
新型コロナ肺炎に対する「安全」「安心」のために、海外の選手は「出場競技の 5日前」に到着することしか許されていません。また、自らの競技がすんだら「48時間以内」に離日しなければなりません。
しかし、海外選手も森羅万象の中で生きる哺乳類としての一個体でしかありません。
時差ぼけ(時差症候群)は、ジェット機で東西方向へ移動したときに生じる身体の変調です。朝食事を取ると、夜中に腹一杯食べたのと同じことになる。夜になっても、頭の方は昼となっているので寝ようとしてもなかなか眠れません。これを海外からの選手自己責任に帰すことはできません。
脳の視床下部に体内時計があり、時差ぼけ(時差症候群)は新しい環境の時間がこの体内時計とずれていることによって起きます。夜の不眠、昼の眠気、食欲不振、頭痛、疲労、吐き気、運動能力の低下などが症状として表れます。激しい運動や平衡感覚を必要とする運動は危険でしょう。
この時差ぼけ(時差症候群)から回復するには一週間から二週間の日数がかかることが分かっています。
https://www.jneurosci.org/content/23/14/6141.full海外選手がこの時差症候群に苦しむ一方で、日本選手のメダルラッシュに日本中が沸いても、それは、競技自体が甚だ不公平なものとして破たんしています。