岸田総理宛メッセージをお届けいたします。
長年に亘り脱原発のため尽力してきた市民社会は、フクシマ事故にも拘らず、日本が今なお原発を推進する体制を堅持していることに関して、重要な判断に到達いたしました。
原子力、原発推進の特異な国際的背景の存在とその影響により日本の脱原発は単独では期しがたいと言うことです。
世界が直面する危機の真因は世界中に広まった倫理の欠如であるとの認識の広がりは、遂に来年4月スイスで開催される運びとなった
「World Ethics Forum」(世界倫理フォーラム)に結実致しました。
村田光平
(元駐スイス大使)
脱原発の国際化の必要性 引用元:岸田文雄内閣総理大臣宛メッセージ
岸田文雄内閣総理大臣殿 令和3年12月25日 村田光平 (元駐スイス大使)
拝啓 国民の声に耳を傾ける感性豊かな貴総理のご活躍は高く評価されており、ご同慶の至りに存じます。
米国での竜巻が示した天災の凶暴化は改めて世界に残存する443余基の原発の危険性を認識させるに至りました。天災超大国と言われる日本に今や崩壊した安全神話で54基の原発が建設がされてしまっている現状に対処するには原発の全廃が本来正解の筈ですが、日本の現状からはこの議論すら見られません。 最近の地震の頻発は明らかに異常です。とくに南海トラフ大地震の可能性に関する最近の情報が注目を要します。最近、ネットでは<日本海溝・千島海溝沿いでマグニチュード9級の巨大地震が起きた場合、東北や北海道など太平洋沿岸で最大19万9000人が死亡する! なんと津波被害エリアには、原発が12基も存在する! なのに原発事故については未想定!>との報道が注目されました。
長年に亘り日本の脱原発を目標に掲げ尽力してきた市民社会はフクシマ事故の発生にもかかわらず、原子力の温存を図ろうとしている日本の現状から重要な判断に到達しつつあります。原子力の特異な国際的背景の影響により日本の脱原発は単独では期しがたいということです。国際社会の原発の危険性に対する 認識の更なる深化を図り、すでに一定の評価をえている国連倫理サミットの開催を実現して、この場で脱原発の国際化を実現して原発の全廃を達成する必要性が改めて認識され出しております。
幸い来年4月スイスで「World Ethics Forum」(世界倫理フォーラム)が開催される運びとなりました。同フォーラムが国連倫理リサミットの先駆けになることが強く期待されます。 貴総理のご理解とご支援を心からお願い申し上げます。 敬具 |