岸田総理宛メッセージ
岸田総理宛メッセージを下記の通り発出いたしましたのでお届けいたします。
人力を超える天地の摂理、歴史の法則及び老子の天網の存在が今ほど実感されたことはありません。
記
岸田文雄内閣総理大臣殿 令和4年7月29日 村田光平 (元駐スイス大使)
拝啓 内外の情勢はますます厳しく流動的になって参りました。
天地の摂理(人類と地球を守る)、歴史の法則(不道徳の永続は許されない)、及び老子の天網(「天網恢恢疎にして漏らさず」= 悪事は発覚し必ず罰せられる)の3点セットによる情勢判断の正しさが益々実感されております。
このような立場から、原子力は本来無責任・不道徳であることが想起されます。ウクライナ危機は原発が所在国に向けられた核兵器であることを立証しました。脱原発は時間の問題と言えます。福島原発事故を招いた「安全神話」を復活させて再稼働を実現することの罪深さについての認識は国民の間で強まる一方です。
このたびの原発事故をめぐり旧経営陣の民事上の責任を認めた司法判断は初めてで、13兆円を超える賠償額は国内の裁判では過去最高といわれます。正に歴史的判決です。 今回の画期的判決は日本一新、世界一新への出発点と受け止めております。
旧統一教会が日本社会に与えた深甚な影響からの立直り、脱原発の国際化、国連倫理サミット開催による核廃絶への動きの可視化など緊急課題は山積です。特に、ウクライナ危機を契機に世界の危機の真因が倫理の欠如であることが内外で幅広く認識されるに至っております。
国連倫理サミットは、地球倫理の確立、力の父性文明から和の母性文明への転換、及び核廃絶という三位一体の目標を掲げております。国連は拒否権をめぐり厳しい批判に立たされておりますが、今後の国連の存否は国連倫理サミットの開催実現の可否に大きくかかっていると信じます。日本の歴史的使命である核廃絶への入り口ともなります。
このほどユネスコ平和センターより同サミットへの関心の表明が寄せられ、7月29日に米国メリーランドで開催された平和に関心を寄せる若者たちのサマー・キャンプに招待されました。今回は都合がつかず参加できませんでしたが、現時点でのこのような国際的動きの存在に市民社会は大いに励まされております。
始まりつつある日本一新、世界一新の中で、唯一の被爆国である日本政府の立場が世界が期待するものに変化するよう、広島出身の貴総理の一層の御尽力をお願い申し上げます。
敬具
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