前回「昭和の母 逝く」の葬儀、長男の私が喪主を務めるため色々と準備に入っています。
最近話題にもなっていますが、火葬場が混んでいるのと菩提寺の住職の都合などで、通夜と葬儀が一週間先になり、そう慌てずにすみそうです。
それよりも几帳面な母が自分の葬儀の段取りをすべて用意してあったため、その指示に従うだけですが。
昨日、お寺へのお布施や諸々の支払いのため新札への両替をしようと近くの三井住友銀行の支店へ・・・。
窓口に行くと「当支店では現金のお取引はしておりません」とそっけない返事
じゃあ、どこの支店ならできるのと聞いて、教えられたのが田園都市線で五つ先の駅。
念のため電話をいれると「新札への両替は11枚から500枚までで770円の手数料がかかります」
エッと思ったが、支店の場所と駐車場の有無を聞くと「当支店には駐車場のご用意はありません」
だったら取引のあまりない三井住友よりもメインバンク(チョット大げさかな?)の三菱UFJのいつもの支店を使うことにしました。
ただここからが大変、資金を移すのにATMだと一日に振込で100万円、払い出しで50万円、ネットバンキングで振込50万円まで、二日がかりで資金を移動し、いざ駅前の店舗へ。
受付で要件を話すと「一旦、ご自分の口座に入金された方が書類が1枚ですみます」とのことなので、ATMで持参した現金を入金、指定書類を記入し受付番号をもらって待機、呼び出されてやっと窓口に。
要件を伝えると
「お祝いか何かで、ご入用ですか」
「いや、不祝儀で」
「失礼しました。では、多額の現金のお持ち帰りなので、こちらの書類をご記入ください」
出されたのが、現金の使用目的、誰かに頼まれたのか・・・など振り込め詐欺防止と思われる文面、すべて選択肢なのでそう手間はかかりませんでしたが、書き終わると
「誠に恐れ入りますが、お支払いする前に警察官と面談していただきます」
おいおい、ボケ老人扱いかよ! とムカッときましたが、ここは落ち着いてと自己制御
また、待つこと数分
「大変お待たせしました。こちらへどうぞ」
と招き入れられたのが、個別相談用の小さな個室。
後から入ってきたのが20代の交番勤務と思われる警官
「お手間を取らせます」と言って質問してきたのが、先ほど書類に書かされたとほぼ同じような内容。しかも最後に
「同居のご家族はいらっしゃいますか?」居ると答えると
「そのご家族は、この件をご存じですか?」
なに!と一瞬血が頭に昇りかけましたが、
今体験していることをブログ(このノート)の題材にすれば面白いとひらめいた途端、一挙に冷静に戻り、逆に警察官の一挙手一投足を観察し始めました。
「ご家族に電話でこの件を確認してもよろしいでしょうか?」
そこまでやるかよ。
後から聞いた家内の話ですが、私からの電話で「警察官に代わる」と言われた時、事故にでもあったかと背筋が凍る思いだったとのこと、そりゃそうだろう。
特殊詐欺の被害額が年間数百億円にも及び、特に高齢者が狙われるケースが多いとのこと、十分な警戒をするに越したことはありませんが、その当事者になると戸惑うばかりの体験でした。
それにしてもクレジットカード、プリペイドカード、スマホ決済が普及している昨今、現金を使うのは祝儀、不祝儀それと政治家の裏金ぐらいなのかな?
昔は「いつもニコニコ現金払い」と言ったものでしたが。