ゴルフ好きは知っていると思うけど 10<BOBBY JONES>
ボビーの話の続きです。1958年10月9日、セント・アンドルース市はボビーに名誉市民賞を授与します。せき柱管空洞症という難病に侵されていた彼は、自分がもう二度とこの愛する街に来ることは無いと悟っていました。セント・アンドルースの市民たちも、そのことを知っていました。 授与式の当日、セント・アンドルース大学の講堂には大勢の人が集まり、ボビーのスピーチが終わると全員が立ち上がり、Old Scottish Song「君は、もう帰って来ないのか」を歌ったと記録されています。 1971年偉大なるアマチュア、Bobby Jonesは世を去りましたが、誇り高きゴルフ発祥の地スコットランドの人々が、アメリカ人を何故かくも愛し、惚れこんだのか、その理由としてボビーの人柄、「自分に厳しく、謙虚であった」人物として尊敬されたからだ、といわれています。実際、ボビーほどフェアプレイを貫いた競技者はいなかったと言われ、例えば、1925年の全米オープンでは自ら ’ボールが動いた’と申告してその為優勝を逃しています。 古くから、宗教(プロテスタント・カルバン派)の厳格な自己規律を実践し、教養(セント・アンドルース大学)の備わった、この聖人の名前を冠した街は、自己に厳しかったボビーを家族のように思っていたのかもしれません。 12番Heathery,13番Hole o’Cross,そして14番Long(513yds)ここはHell Bunker(地獄バンカー)で有名ですが、私も記念にボールを放りこんでみました。勿論、後方に出してから前に進むのが正解です。深さは優に背丈の倍はありますからプールの中で打っている感覚です。 愈々、17番Road、18番Tom Morrisですが、TV中継のあるここ辺りから、記憶に残る名勝負が出てきます。次はロ―ド・バンカーの話です。
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