一人娘が他家に嫁ぎ、 今後わが家のお墓を護っていく人がいません。 どうしたらよいでしょう。 引用元:「仏教の生活」 平成27年夏・お盆号
近年、少子化で墓地を継承していく人が確保できない、遠隔地にあって墓参をすることが難しいなどさまざまな理由から、ご遺骨を取り出し、墓石を片付けて更地に戻し、先祖代々受け継いできたお墓を手放す、いわゆる「墓じまい」ということがいわれるようになりました。 同じ「墓じまい」でも、このまま放置すれば、いずれ「無縁」となって、誰もお参りする人がいなくなってしまうので、自分の代でしっかり始末を付けておきたいという積極的な場合もあれば、子どもたちに「迷惑を掛けたくない」などという何とも寂しい理由で行われることもあるようです。 一口に「墓じまい」といっても、ご遺骨を菩提寺さまの「合葬墓」等に移すことが可能なのか、それともまったく別に霊園や納骨堂などを用意しなければならないのか等々、そのやり方によって手続きの方法は大きく違ってきます。 たとえ、姓は変わってもお嬢様が護ってくださるならそれもよいでしょう。いずれにしても「墓じまい」は重大事です。一人でことを進めてしまうのではなく、ご家族はもちろんのこと、まずは菩提寺のご住職に十分にご相談し、慎重の上にも慎重にご決断いただきたいと思います。
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