今年も学校行事の一つである文化祭が体育祭を交えて9月29日、30日、10月2日と、三日間に渡って行なわれる。
29日は杉並公会堂にて、舞台中心に演劇、演奏、講演などが行なわれ、30日は体育祭、2日は校内展示が行なわれる。校内展示では、今年の統一テーマとして、「高校生」が採り上げられ、各クラブともこのテーマを中心に研究が行なわれている。統一テーマをとるにつけては、文化祭実行委員会より「今年は、各クラブがバラバラにやるより何か一つテーマを決めてそのテーマをもとに、各クラブ趣向をこらして研究を行なった方が良いのではないか」という提案があり、いろいろと生徒の意見を聞いたり、委員会内で話し合った結果、去年の文化祭で行なった弁論大会のテーマが「社会における高校生」だったので、そのテーマをもう少し広げてみようという主旨で、その「高校生」をテーマに、ここで改めて皆に高校生について考えてもらおうということで、文化祭にのぞんだ。
また、今年の新しい試みとして、なんといっても注目されるのは今まで禁止されていた軽音楽演奏が許された事だ。今まで何回か提案され、話しあわれてはきたが実現できずに終わっていた。しかし今回は、熱心な何人かの人達を中心に開かれた先日の討論会の結果演奏予定曲目を、あらかじめ音楽担当の宮本先生と、文化祭実行委員に提出するということで、お互いに話し合いがついたため、二、三年の有志によりこの文化祭においてフォークソングの演奏が披露されるに至った。
そして最終日には、恒例のファヤーストームが行なわれる。これもまた、今年から新しいクラス編成になったため、男子クラス、女子クラス、混合クラス、と様々なのと、全校生徒数が減った事もあって去年とはだいぶ異り、一、二年は外側円、三年は内側の円と、二重円でファイヤーを囲むように企画されている。
その他、実行委員会では去年の一反省を参考に「休憩所が少なかった」という声がかなりあったので今年はグーテの森、屋上、その他適当な場所を自由に解放して、休憩所とし、食堂も現在は業者によって開かれているが、文化祭当日は、好評だったので例年通り三教室を利用して生徒自身の手によって開く予定。文化祭前に、クラス対抗がありそちらの方もかなり忙がしくて、思うように委員会が開かれなかったこともあったが、一年に一度のこの文化祭を有意義なものにしようと、文化祭実行委員長の四手君を中心に着々と準備にとりくんでいる。
なお、杉並公会堂での講演にはこのところジャーナリズム関係の人々の講演が多かったので今年は少し違った方面の人にお願いしよう。ということで一ツ橋大学名誉教授の島善哉先生に「我々は何のために学問をするのか」ということについて講演をお願いした。
体育祭再開される 三年振りの体育祭が9月30日に文化祭のひとつとして開かれることになった。
一昨年は校舎新築のため、去年は校庭整備のために行なわれなかった。しかし去年は体育祭の代わりとしてスポーツの日が駒沢競技場においてバレーポール、陸上競技が皆の期待のうちに行なわれ、成功したので今年の5月11曰全校スポーツの日が昨年に引き続いて駒沢で開かれた。二、三年のクラス編成があって、男子クラス、女子クラス、男女混合クラスになったためにグループ対抗とされた。Aグループ一・四・七組、Bグループニ・五・八組、Cグ-プ三・八・九組の三つのグループに編成された。その三つのグループがそのままで体育祭を行なうことになり、Aグループ赤、Bグループ青、Cグループ白の色に分かれて色別対抗となった。
今度の体育祭は体育祭準備寄会によって運営されている。その委員会は生徒が中心になり執行部から会長を含めて三名、クラブ部長会から三名、全校体育委員会から六名合わせて十二名、それに体育の先生方で組織され、体育祭の準備に毎日余念がない。先生は「生徒だけでやってもらってもよいのだが、未経験の人が多いので困まるからアドバイスをしているのです」とおっしやった。
プログラムの内容はグループの対抗のためか男女で行なう競技が目につき、また陸上競技は三~四つで少ない。ブロック対抗リレー四百リレー、障害物競走、樽ころがし、両手に花、燈台下暗しなどが主なものである。昼休みには、先日まで行なわれていたクラスマッチの決勝戦男女バレーボール、ハンドボールがある。これも我々にとって見逃すことの出来ないもものだろう。
今年の体育祭は三年にとって始めてのそして最後の体育祭であるし、一、二年にとっては高校生活始めての体育祭であるから、有意義で楽しいものにしよう。