【論説】 生徒心得に思う [鷺高新聞 第81号より]
〝服装規定〟男子、1.黒の普通の詰襟の学生服に本校所定のボタンをつける。(身体の大小に応じてズボン裾巾21-23センチ)運動服規定、男子―夏期―上衣I学校規定のも……。下衣―学校規定のもの…。冬期―上衣―学校規定のもの……。下衣―学校指定のもの……。
生徒心得細則の一部である。この一年間、これを心に留めて通学した人、授業を受けた人。いったい何人いるだろう。先に上げた極一部すら忘れてしまっていた人が大部分ではないだろうか。生徒細則は忘れられているのだ。ズボンの裾巾はともかく、運動服規定に至っては規定など無いも同然で、規定の服装をして来る人は半分位、中学時代と同じ、という人も相当見られる。(男子の場合)また〝9、登校、下校時のむ得〟として、〝途中の飲食は禁止する。ただし、クラブ活動などで指導官が必要と認めたときはこの限りではない〟とあるが、5時すぎの家政銀座通りの飲食店は鷺高生で一杯である。書き上げればきりが無い。とにかく、生徒心得細則〟は全く無視されているのである。これで良いのだろうか。 決められた以上守らなくてはならない。鷺高の生徒として守らなければならないのである。しかし、私達だけがいけないのだろうか。女子がリボンをつけていても先生方は注意なさらない。体育の服装にしても、規定外の服装をしていても先生方は別に何ともおっしやない。下校の際の飲食にしても、先生方は見て見ぬふりをしていらっしゃる。リボンをつけていたからといって、下校の際に飲食店に入ったからといって高校生らしからぬふるまいをしているわけではないし、まして体繰服など、規定外の物だから授業にさしつかえるという事などない。前から持っているのなら使えばよいと先生方はいわれるかもしれないが、しかし〝生徒心得細則〟は決まっている。それは生活委員で作成されたものであるが、全生徒の意見はあまり反響されず最終的には、職員会議を経ている。〝規則〟はできた。あとは生徒の良識にまかせる、ではあまりにも無責任である。
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