「国境の長いトンネルを抜けたら雪国だった」というあの小説の話ではありません。酒田発祥のカクテルのことです。
といっても、ぼくはケルンというその店には入ったことがないので、実物を見たこともないのですが。写真がないものかと思い、文化センターで見つけたポスターを写してみました。
グラスの縁にまぶしてあるのは雪をイメージした砂糖(いや、塩だっけ?)です。
ケルンというのは、喫茶店の名です。でも店にはバーカウンターがあり、夜はバーに変わるのだそうで、オーナーでもある井山計一さん(90歳)がバーテンダーです。その井山氏の創作したカクテルが雪国です。(井山氏自身はお酒は飲めないという噂もあるのですが。)ポスターは、その井山氏のドキュメント映画を作ろうというものです。
合唱フェスティバルで、出番を待つ控え室で、おじいさんたちの語る若き日の武勇伝には、その喫茶ケルンも登場しました。ここでは歌舞伎町の話は通じそうもないのが悔しいなあ。(歌舞伎町にもケルンという喫茶店があったような気がします。山小屋みたいな?)
地方創生という掛け声の裏で、具体的に何をするのかという話になると、観光しかないということになります。でも、お客さんは何を見たくてわざわざ足を伸ばすのか? 酒田を含む庄内地方では「新幹線」をという声が高まっているのですが、何もない町など素通りしてしまうでしょう。現実に、山形新幹線の終点の新庄が、観光客が増えたというはなしは聞きませんから。(山形駅を過ぎると、回送電車かと思うほどガラガラになってしまいます。)
酒田と聞いて何を思い出すか?というと、なにも思い浮かばない。住むには良い町だとしても、旅行先に選びたいかというと、疑問です。ラーメンが有名だと言っても、それが旅行の目的にはならないと思うし。
ただ、酒田には岸洋子をはじめ伝説的人物が何人もあます。そんな人物を発掘するのはおもしろいかもしれませんね。