子どものころからポプラが好きでした。少年合唱団の演奏旅行で泊まった札幌の旅館の窓から大きなポプラが見えました。
ポプラがあるといかにも北国らしい風景になりますね。昔、よく学校に植えられていたのは、「すくすくとまっすぐ伸びよ」という教育の理想を象徴する姿だからでしょうか。しかし今では日本中から姿を消しつつあります。意外に倒れやすく事故になりかねない、根を横に伸ばしていくのでつまづきやすいなどが理由でしょうか? 関東以南にもあるにはあるのでしょうが、暖かいところではなぜか上に伸びず、違う樹形になります。
写真のポプラは、鶴岡と酒田を結ぶ大山街道沿いの、旧大山地区にあります。晴れて見通しがよいときには、後ろに月山が見えます。下池や上池から飛んできた白鳥が家族単位で落ち穂をついばむ姿が見られることもあります。
渡り鳥といえば、韓国で高病原性の鳥インフルエンザが大流行というニュース。日本でもおそらく同じ型の鳥インフルのウィルスが、水鳥の死骸や糞から見つかり、ついに新潟県や青森県でアヒルや鶏などの家禽も発症しはじめました。
しばらくは野鳥には近づかないほうがよさそうですね。
現役時代、やはり鳥インフルが流行し、横浜市教委が各学校に「鳥の死骸には触れずに、市教委に連絡せよ」という通知を出したことがあります。そんなとき、勤務校の教室のベランダにトラツグミの死骸が落ちていたのです。すぐに校長を通じて市教委に連絡したのですが、どうやら市教委では本当にそんなことになるとは想定していなかったらしく、どうしてよいかわからなかったらしいのです。しばらく待たされたあげく、いわゆる清掃局に連絡してほしいと指示されたと校長が言います。そのようにすると、清掃局は、すぐには行けないからポリ袋に入れて保管しておいてほしいと言います。つまり動物が死んでいた場合の通常の指示でした。やってきた職員は防護服を着ているわけでもなく、もちろん解剖も検査も行われなかったようです。清掃局には鳥インフルについての指示もマニュアルも届いてはいなかったのでしょう。
この顛末を新聞に投書したところ、掲載された朝、市教委から職場に電話があり、大慌てで動き出したようだよと校長が言っていました。もちろん時間が経過しているので、だれが責任をとるのかということなのでしょうが。
ところで、こんどの鳥インフルで政府が臨時の対策室?を立ち上げたというニュースがありました。上越市で鶏が大量死した件についての山本農水大臣の指示がいつものように原稿棒読み。それも、前の日の関川市、青森県の大量死と全く同じ文面です。
国会でTPPに関する答弁でも、官僚が作ったペーパーを棒読みするだけの山本氏。それもだれが質問しても同じ文面。国会は「茶番」らしいのでそれでもよいのかもしれませんが? 危機管理という大事な場面でも官僚の操り人形のように棒読みを繰り返す姿は、滑稽だと笑ってばかりはいられません。