強い寒波の襲来で、庄内地方も吹雪が続いている。それでふと思った。自動運転が現実化される日も間近いというけど、大丈夫なんだろうか?
一昨年、車の点検のため代車を借りたのだが、スバルはわざわざ最新のインプレッサを貸してくれた。それには評判の「インサイト」が搭載されているのだが、簡易舗装の山道でしきりに「コースを外れました」と警告された。路面が荒れ、ラインが消えかかっていたり、水たまりを避けて路側に寄ったためらしい。そうか、この車は道路のラインを読んでいるわけか。だからこんな道路だと混乱してしまうのだ。
素人考えだが、自動運転には「路面」というものがなければならないのだろう。しかし今現在、雪のため、日本各地の道路はまさに路面が消失している状態だ。自動運転、だいじょうぶなのか?
圧雪された路面を運転していて一番困るのは、レーンや停止線などのラインがすべて消えてしまうことだ。右折レーンは真ん中あたりだろうと推察できても、まっすぐ行くのはどのレーンだっけ?左側は左折だけ?
昨日、合唱の練習で鶴岡まで運転したのだが、かなりスリリングだった。
いわゆる幹線道路は、きちんと除雪されている。といっても、路面は圧雪されているし、キャタピラーのわだちやブルドーザーの刃型が残っているので、ガタガタする。肩と腕の力を抜き、ステアリングを遊ばせるようにする。まるでオフロードのバイクか乗馬みたいだ。
天気はひんぱんに変わる。太陽が照ると眩しいのでサングラスが必要だし、すぐに黒雲に覆われて、雷と共に吹雪に見舞われる。それなのにライトをケチるドライバーの何と多いことか?
いつも通る県道の通称大山街道から、並行する国道7号線三川バイパスに出るため広い農道を左折する。すると、そこは真っ白の世界だった。いわゆるホワイトアウト、砂粒より細かい雪が大気に充満しているという状態である。路側に建てられた赤白のポールや電柱を頼りにゆっくり進むしかない。(完全に見えない状況なら停止すべきだろう。)間近なポールしか見えないので、道がカーブしているのかまっすぐなのかわからない。田んぼに転落するのはこんな時だろう。
対向車も見えない。ヘッドライやフォグライトでようやくわかるのだが、スモールライトは全く見えない。この状況でライトをつけない車さえある。(こんな時にライトをケチるなんて、本当にどこまでみみっちいのか!)
信号機でさえ、間近になるまでわからない状況だった。今回は大丈夫だったが、LEDの信号機は雪が貼りついて溶けないので見えなくなることがある。LEDがほとんど発熱しないためだ。
こんな状態が鶴岡市内に入ってもまだ続いていた。
ところで昨日も、凍結防止剤を散布していたトラックに追突して死亡したというニュースがあった。きっと、ブレーキを踏むタイミングを間違えたのだ。凍結した道路では、ふつうの感覚でブレーキを踏んでも、ABSが働いて車は止まらない。初めて経験した時は本当に恐ろしかった。本能的にさらに踏み込んでしまう。すると車はさらに進む。交差点や踏切でこうなったらパニックである。
早いうちから少しずつブレーキを踏んで(いわゆるポンピングブレーキ)減速していくしかない。車間距離を大きくとることも重要。ブレーキとアクセルを間違える事故というのも怖いが、凍結した路面でのブレーキは細心の注意が必要だ。
写真は、合唱の練習会場である保育園から見た雪景色。園庭の砂場の屋根と、となりの教会です。