ぼくが「冬の白夜」と呼んでいる、雪が降る夜の薄明の景色を撮ってみました。夜の11時ごろです。
小樽出身の伊藤整の詩にある「雪あかり」がこれにあたるのかもしれませんが。
生協の産直コーナーでみつけた焼き畑の赤カブ。
伝統野菜の温海(あつみ)カブです。普通はもう少し大きいのですが、伝統的な焼き畑農法で作ったためか、小ぶりです。ざらついた舌触りと辛味が特徴で、主に漬物にします。
ところで、もし庄内地方に新幹線が通ったら、訪ねてみたいですか?
庄内では、新幹線の庄内延伸を求める声が強いのです。現在、鶴岡や酒田に来るには、新潟から羽越線の特急「いなほ」を使うか、山形新幹線で新庄まで来て、陸羽西線に乗り換えることになります。陸羽西線は余目(あまるめ)経由で酒田行きですから、鶴岡は上越新幹線を羽越線まで伸ばしてほしい。酒田は山形新幹線を酒田まで伸ばしてほしい。ということで、新幹線延伸といっても地域によってズレがあります。
延伸の理由を「物流」と言う人がいるのですが、新幹線は人しか運びませんよね。結局、観光客に来てほしいというのが最大の理由のようです。
しかし、たとえば陸羽西線は最上川の風景を楽しめるのですが、新幹線を通したらその風情は失われそうです。ゆっくり走ってこその風景ではないでしょうか?それと、渓谷部分ですからスピードは出せないでしょう。新幹線の意味があるのか疑問です。
一番の問題は、いまの庄内が、観光で行ってみたいところなのかということではないかと思います。
たとえば下りの山形新幹線は、山形駅を過ぎると乗客はほとんどいなくなり、新庄に着くころには、そのまま車庫に入ってしまうのではないかと心配になるほどです。
個人的には新幹線のために、ローカル線の魅力や沿線の風景が損なわれてしまうことには反対です。観光とは、地元目線ばかりでなく、来る人にとって何が魅力なのかを考えることではないかと思うのです。
真室川では、「ホワイトスロン大会」を発信しているとのこと。これは、カンジキや踏み俵を履いて競走をするのだそうです。また、豪雪の肘折温泉では「地面出し競争」というのを企画したことがありました。スコップで雪原を掘り、地面が見えたらゴールという他愛のないものです。
でも暮らしを圧迫する雪を逆手にとった企画は、雪のない地方や国の人にとっては興味深いかもしれません。
2月になると、鳥海山の二の滝が凍結します。それを歩いて見に行くというイベントも毎年行われています。残念なのは、事前にスノーモービルで往復して歩きやすいようにしてしまうのです。雪をそのまま残してカンジキやスノーシューを使えるようにすれば、もっと魅力的になるのにと残念に思うのです。
くりかえすようですが、来てもらうためには何が魅力なのかを発掘して、ファンを増やすことが先決なのではないかと思うのですが。